有森直樹 ピアノリサイタル

ピアニスト人生の集大成となる9年ぶりのリサイタル

 ソロリサイタルの開催、国内外の弦・管楽器奏者やオーケストラとの共演、コンクール審査、そして国立音楽大学准教授として後進の指導にあたるなど、音楽家として広く充実した活動を展開している有森直樹。ベートーヴェンの室内楽作品全曲演奏会全26回に出演した実績も持つ。2013年のHakuju Hall以来、実に9年ぶりとなる東京でのソロリサイタルでは、ライフワークとするブラームスのソナタ第3番のほか、ブラームスの才能を見出したシューマンの「4つの夜曲」「3つの幻想小曲集」を取り上げる。どちらも恩師・大島正泰が愛した作品だという。さらに、学生時代に何度も作曲家本人からレッスンを受けたという三善晃の名曲「アン・ヴェール」を弾く。

 浜離宮朝日ホールを舞台に、「これまでの人生が投影されるような演奏」を目指し、本公演を「集大成であり今後の指針」と位置付け、意欲を示す。その繊細かつ深い音色による表現をじっくりと味わいたい。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2022年5月号より)

2022.5/29(日)14:00 浜離宮朝日ホール
問:ソレイユ音楽事務所03-3863-5552 
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