30周年となる2022 セイジ・オザワ 松本フェスティバルが8/13〜9/9開催

 指揮者・小澤征爾が総監督を務め、長野県松本市で1992年から行われている「セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)」(2014年までは「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の名称で開催)。サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)を中心に、世界から優れた音楽家が集結し開催されてきた同フェスティバルが、誕生から今年で30周年を迎える。

 20年、21年とコロナ禍で実施が叶わなかったため、実に3年ぶりの開催がフェスティバルのアニヴァーサリー・イヤーと重なった。開催期間は8月13日(土)から9月9日(金)まで。さらに今秋にはアンドリス・ネルソンス指揮で特別公演を行うこともあわせて発表された。

小澤征爾 (C)山田毅

 プログラムは、オーケストラ コンサート(8/26, 8/28)とオペラ公演(8/21, 8/24, 8/27)が予定され、シャルル・デュトワ、沖澤のどかがそれぞれ指揮台に立つ。

 デュトワは昨年、フェスティバル全公演の中止が発表されたなか来日し、累計12万人の視聴者数を記録した無観客・全世界無料配信コンサートを指揮した。今年も松本に再登場し、武満徹「セレモニアル」(笙:宮田まゆみ)、ドビュッシー「管弦楽のための映像」、ストラヴィンスキー「春の祭典」を披露する。
 武満の「セレモニアル」は、1992年の同フェスティバル初年度に、武満に委嘱した作品。当時は小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラ、笙の宮田まゆみが演奏したが、今年も宮田を迎えて記念年を彩る。

シャルル・デュトワ (C)山田毅/2021OMF
沖澤のどか (C)Felix Broede

 一方のオペラ公演は、モーツァルト作曲の《フィガロの結婚》を上演。演出は、これまで同フェスティバルで、《利口な女狐の物語》(2008年)、《子どもと魔法》《スペインの時》(2013年)などをてがけてきた奇才、ロラン・ペリーによるプロダクション。近年、国内の主要オーケストラで客演を重ねるなど目覚ましい活躍をみせる沖澤の指揮よるオペラ公演も見逃せない。

アンドリス・ネルソンス

 そして11月25日、26日に開催される秋のOMF特別公演『セイジ・オザワ 松本フェスティバル 30周年記念 特別公演』では、ボストン交響楽団音楽監督のアンドリス・ネルソンスが登場し、マーラーの交響曲第9番を披露する。

 ボストン響は、小澤が1973年から2002年に音楽監督を務めたゆかりの深い楽団。さらに今回披露されるマーラーの交響曲9番は、02年4月に音楽監督を退任する最後の公演で演奏した作品であり、ネルソンスがSKOからどうのようなサウンドを引き出すのか期待が高まる。

【セイジ・オザワ 松本フェスティバル総監督・小澤征爾のメッセージ】
1992年にサイトウ・キネン・オーケストラの仲間たちと始めた宝物のような音楽祭が、嬉しいことに30周年を迎えることが出来ました。
松本から、とくべつなサイトウ・キネン・オーケストラの音楽を世界へ発信し続けていくために、これからもみなさまからの応援を、よろしくお願いいたします。
セイジ・オザワ 松本フェスティバル 総監督
小澤征爾


【Information】
2022セイジ・オザワ 松本フェスティバル
2022.8/13(土)〜9/9(金)

チケット発売:2022.6/11(土)

●オーケストラ コンサート
2022.8/26(金)、8/28(日)キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:シャルル・デュトワ
演目:武満徹:セレモニアル(笙:宮田まゆみ)
   ドビュッシー:管弦楽のための映像
   ストラヴィンスキー:春の祭典

●オペラ
2022.8/21(日)、8/24(水)、8/27(土)まつもと市民芸術館・主ホール

演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:沖澤のどか
演出:ロラン・ペリー
再演演出:ローリー・フェルドマン
演目:モーツァルト:フィガロの結婚

●セイジ・オザワ 松本フェスティバル 30周年記念 特別公演
2022.11/25(金)キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
11/26(土) ホクト文化ホール(長野県県民文化会館)

演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:アンドリス・ネルソンス
演目:マーラー:交響曲 第9番

セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)
https://www.ozawa-festival.com