飯森範親(指揮) 東京佼成ウインドオーケストラ

新マエストロ就任後初の公演いよいよ実現!

飯森範親 (c)山岸 伸

 吹奏楽の古典から最新曲、隠れた名曲までを意欲的に取り上げ、「音楽芸術の一分野としての吹奏楽」の可能性を押し広げてきた東京佼成ウインドオーケストラ。現在、コンサートマスターの名サクソフォン奏者・田中靖人を中心に実力派プレイヤーが集い、バンドとして非常に充実した時期を迎えている。

 創立60年を迎えた2020年、1月より首席客演指揮者に飯森範親が就任した。クラシックファンにはおなじみだが、実は吹奏楽にも熱い情熱を抱いている指揮者である。コロナ禍によって首席客演指揮者としてのデビューが延期になっていたのだが、いよいよ22年2月26日、第157回定期演奏会でそれが実現する。

 曲目は、マエストロの登場にふさわしく、クリフトン・ウィリアムズの華々しい「献呈序曲」に始まり、吹奏楽の名曲中の名曲「アルメニアン・ダンス Part Ⅰ、Ⅱ」(リード)、人気の邦人作曲家・長生淳による注目の委嘱新作(世界初演)、そしてチェザリーニの交響曲第1番「アークエンジェルズ」が用意されている。「アークエンジェルズ」は大天使をテーマにしたシンフォニーで、飯森と楽団員たちが音で描き出す壮大なストーリーに期待が高まる。

 本公演は吹奏楽ファンはもちろん、クラシックファンの心をも鷲づかみにするコンサートとなることだろう。ぜひ東京芸術劇場で国内最高峰の「吹奏楽」に酔いしれていただきたい。
文:オザワ部長
(ぶらあぼ2022年1月号より)

第157回 定期演奏会
2022.2/26(土)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール
問:東京佼成ウインドオーケストラ チケットサービス0120-692-556 
https://www.tkwo.jp