第75回ジュネーヴ国際音楽コンクール チェロ部門で上野通明が優勝

 ジュネーヴ国際音楽コンクール(スイス)は、10月28日(現地時間)にヴィクトリア・ホールでチェロ部門のファイナルがおこなわれ、上野通明が優勝し、ヤング聴衆賞なども併せて受賞した。日本人チェリストがこの部門を制するのは史上初となる。上野は、セミファイナルでは、J.S.バッハ、クセナキス、ブリテン、シューベルトを、ファイナルではルトスワフスキの協奏曲を演奏し、見事栄冠を手にした。
 第2位はカナダのBryan Cheng。第3位には、今年5月ルーマニアのエネスク国際コンクールでの最年少優勝で話題を呼んだ韓国の15歳、Jaemin Hanが入賞した。

Michiaki Ueno

第1位 Michiaki Ueno(日本)
第2位 Bryan Cheng(カナダ)
第3位 Jaemin Han(韓国)

 上野はパラグアイ生まれの25歳。幼少期をスペインのバルセロナで過ごした。2010年にルーマニア国際音楽コンクールで最年少で優勝。14年にはブラームス国際コンクールも制し、18年にはルトスワフスキ国際チェロコンクールで第2位に入賞するなど、着実にキャリアを積み上げてきた。国内外のオーケストラとの共演歴も多く、ワルシャワ・フィル、ロシア響、読響、新日本フィル、東京フィル、東響などとソリストとして共演している。京都青山音楽賞新人賞受賞。これまでに故・馬場省一、イニアキ・エチェパレ、毛利伯郎、ピーター・ウィスペルウェイに師事。現在は、宗次コレクションから貸与されている、1758年製P.A.テストーレを使用している。

 同コンクールは、今年はチェロ部門とオーボエ部門が実施されており、オーボエ部門は現地時間29日にファイナルがおこなわれる。

高崎芸術劇場 大友直人 Presents T-Shotシリーズ vol.6
上野通明 チェロ・リサイタル
2022.1/18(火)13:30 高崎芸術劇場 音楽ホール

上野通明(チェロ) 須関裕子(ピアノ)

J.S.バッハ/無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013
ヒンデミット/チェロとピアノのための3つの小品 Op.8より 第2曲「幻想小曲」
ベートーヴェン/チェロ・ソナタ 第2番 ト短調 Op.5-2
ドビュッシー/チェロ・ソナタ ニ短調
プーランク/チェロ・ソナタ FP143
http://takasaki-foundation.or.jp/theatre/concert_detail.php?key=555

Concours de Genève
https://www.concoursgeneve.ch