“華麗なる七人”、ウィーンより参上!
「ザ・フィルハーモニクス」とは、なんて大胆なネーミング。最高の響きを届けようというメンバーの意気込みや誇りが、すでに名前から伝わってくるではないか。彼らが演奏すれば大騒ぎになると言われるこのアンサンブルは、“荒野の七人”ならぬ“華麗なる七人”と呼ばれてウィーン音楽シーンの話題をさらっているのだ。その彼らが来日するとなれば、ぜひともそのパフォーマンスを体験したいもの。
メンバーは現ウィーン・フィルの楽団員やOB(しかも移籍先はベルリン・フィル)、ハンガリー・ロマ音楽やジャズのミュージシャンたちとも共演が多い兄弟プレイヤーなど。ソリストとしても注目されるダニエル・オッテンザマー(クラリネット)も在籍し、実にバラエティ豊かなレパートリーの中から最高級の音楽を聴かせてくれる。ジャンルを自然に越境するセンスと縦横無尽の演奏は、世界でもトップ・レべルを誇る音楽家たちの奥深い才能を証明しているのかもしれない。
プログラムは、まさにジャンル無用のセンスがものを言うピアソラの名作、軽妙洒脱さと重厚さが交錯するプロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」、ウィーン音楽の伝統であるクライスラーの作品、さらにはアクロバティックな名演が期待できる「くまんばちの飛行」、それにチック・コリアの名作「スペイン」なども。大興奮の予感たっぷりなコンサートへ!
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ2014年6月号から)
★6月20日(金)・東京芸術劇場コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
http://www.japanarts.co.jp
他公演
6/19(木)・鹿児島/宝山ホール Lコード:84733
6/21(土)・豊田市コンサートホール
6/22(日)・福岡/石橋文化センター Lコード:84823
総合問合:ジャパン・アーツぴあ 03-5774-3040