国際的に活躍するヴァイオリニスト、諏訪内晶子が芸術監督を務める「国際音楽祭NIPPON 2020」が、来年2月1日から3月15日にかけて開催される。9月13日、都内で記者会見が行われ、諏訪内、ジャパン・アーツ代表取締役社長の二瓶純一、同取締役の山田亮子が登壇した。
同音楽祭は2012年にスタート。今回は、ベートーヴェン生誕250年、諏訪内のチャイコフスキー国際コンクール優勝から30年、終戦から75年という大きな節目の年での開催となる。
諏訪内は、ピアニストのニコラ・アンゲリッシュとの「デュオ・リサイタル」(2/14,2/15)、ワシントン・ナショナル交響楽団演奏会(指揮:ジャナンドレア・ノセダ)(3/10)、「ベートーヴェン 室内楽マラソンコンサート」(3/8)、「室内楽プロジェクト Akiko Plays CLASSIC & MODERN with Friends」(3/11,3/13)、「ミュージアム・コンサートⅡ」(3/7)に出演するほか、関連企画として「刈谷豊田総合病院 慰問コンサート」(2/1)と「東日本大震災 復興応援コンサート in 釜石」(3/12)での演奏と「マスタークラス(ヴァイオリン部門)」(3/14,3/15)など全7企画を実施する。
会見の席で諏訪内は、「1990年のソ連時代に行われたチャイコフスキー・コンクールにおいて最年少で優勝して以来、30年にわたり世界で充実した活動をすることができた。この音楽祭はその“恩返し”。2012年に始めてから6回目になるが、とても精神的に充実している。様々な人から協力を得て、自分の仕事がソリストから総合的なアーティスティックな活動になってきたことを実感している」と述べたあと、生誕250年のベートーヴェンにフォーカスする取り組みについて、「アンゲリッシュさんとは『春』と『クロイツェル』を弾く。昨年10年ぶりに共演し、前と違う演奏で新鮮な気持ちで弾けた。互いの音楽性の変化はすぐに実感できる。良い演奏ができると思う」。新しい企画でもある「マラソンコンサート」に関しては、「音楽学の沼野雄司さんと安田和信さん、音楽評論家の舩木篤也さんの3人をアドヴァイザーとしてお迎えし、選曲や出演者などを相談した。たくさんの若い演奏家たちに登場してもらう」と語った。
またノセダ&ワシントン・ナショナル響とはチャイコフスキーの協奏曲を演奏する。「ノセダさんとは15年にわたり演奏してきた。信頼できるマエストロ。彼と相談して決めたチャイコフスキーはこれまで数えきれないほど弾いてきたが、色々な表現ができると思うのでとても楽しみ」と述べた。
国際音楽祭NIPPON 2020
https://www.japanarts.co.jp/imfn/