ドビュッシーとその周辺にフォーカスして
実力派ピアニストの安倍葉子が、ドビュッシー生誕150年の2012年から、ピアノ作品全曲演奏を軸に続けてきた「ドビュッシー・シリーズ」(全7回)が、いよいよ大団円へ。没後100年となる今年、開かれる最終回では、「映像第2集」などドビュッシー自身の作品だけでなく、編曲やオマージュ作品も取り上げ、稀代の鬼才の実像に迫る。
桐朋学園大学からパリ・エコールノルマル音楽院に学び、国際的に活躍する安倍。特に、フランス音楽のスペシャリストとして知られ、本シリーズではドビュッシー自身の作品にとどまらず、彼が影響を受け、与えられた周辺の作曲家にも目を向け、多角的にその創作の現場へと肉薄してきた。
今回はまず、バルトークがドビュッシーを偲んでしたためた「ハンガリー農民歌による即興曲」第7曲を。そして、「映像第2集」を軸に、「12の練習曲」「前奏曲集第1巻」からの楽曲など、ドビュッシーの傑作を披露。最後はイギリスのピアニスト、L.ボルヴィック編曲による、「牧神の午後への前奏曲」で締め括られる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年11月号より)
2018.11/23(金・祝)14:00 王子ホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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