昨秋東京フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者に就任し、人気沸騰中のイタリア人指揮者、アンドレア・バッティストーニ。9月にはBunkamuraオーチャードホールで、ヴェルディの大傑作《オテロ》を指揮。映像演出付きの意欲的な上演だが、その公演の合間を縫って「若者にオペラを届けたい!」というバッティストーニの夢の企画が実現する。ソニー音楽財団とBunkamuraの主催で行われる「はじめての演奏会 オペラ〜イタリア・オペラ編〜」だ。
主な対象は、10代(小学1年生〜19歳対象)とその保護者。《オテロ》のハイライトに加え、〈誰も寝てはならぬ〉〈乾杯の歌〉などイタリア・オペラ屈指の名曲を、バッティストーニ指揮の東京フィルと、木下美穂子、村上敏明、上江隼人といった日本を代表する歌手で楽しめるのだからなんとも豪華だ。また、10代3000〜1500円、保護者5000〜3000円というリーズナブルな価格も魅力(大人のみ席7000円)。しかも、バッティストーニ本人による解説つきだ。また、人気アナウンサーで“大”のつくオペラファンとしても有名な朝岡聡が通訳&ナビゲートしてくれるので、オペラがまったく初めてでも心配はいらない。
若者にオペラやクラシック音楽の魅力を伝えることは、バッティストーニのライフワークのひとつ。最近、独自の視点によるクラシック音楽に関する著作も上梓した。若きマエストロの熱のこもったトークと心を揺さぶる演奏に、会場の誰もがオペラの虜になるに違いない。
文:加藤浩子
(ぶらあぼ2017年7月号より)
2017.9/9(土)15:30 Bunkamuraオーチャードホール
問:Bunkamuraチケットセンター03-3477-9999 http://www.bunkamura.co.jp/
ソニー音楽財団03-5227-5233 http://www.smf.or.jp/