小松亮太 タンゴの歌 featuring バルタール&グラナドス

スペシャリストたちの待望の再共演が実現!


 1998年のCDデビュー以来、バンドネオンの第一人者として国内外で活躍し、タンゴの本場アルゼンチンの音楽シーンからも高く評価されている小松亮太。ジャンルの垣根を越えたコラボレーションにも積極的で、昨年リリースした大貫妙子との共同名義アルバム『Tint』が第57回日本レコード大賞「優秀アルバム賞」を受賞したのも記憶に新しい。また、2013年に東京オペラシティで行われた、ピアソラ《ブエノスアイレスのマリア》公演の歴史的ともいえる成功は未だ語り草になっている。そんな同公演に出演したアメリータ・バルタールとレオナルド・グラナドスが、今年3月に再び同ホールに集結し小松亮太と共演を果たす。
 第1部は、ブエノスアイレスが生んだ世界的文豪ボルヘスの詩にピアソラが作曲した組曲「エル・タンゴ」。元々LPでの発表を想定した作品でライヴ演奏は難しいとされてきたが、今回はレコード音源から復元したオリジナル編成をそのままステージに乗せる形で上演を企画。南米を代表する名手グラナドスが歌と語りを担当する。第2部にはピアソラの元妻でもある歌姫バルタールが登場。彼女とピアソラ、そして2014年に急逝した詩人オラシオ・フェレール(《ブエノスアイレスのマリア》の作詞者でもある)、3つの才能のケミストリーから生まれた「ロコへのバラード」や「チキリン・デ・バチン」「受胎告知のミロンガ」などを中心に、ピアソラ以外の古典タンゴ曲なども披露する。
文:東端哲也
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年2月号から)

3/12(土)15:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999
http://www.operacity.jp