海外の一線級の演奏家とプロ・オケの奏者たちが室内楽を極める1週間

「アフィニス夏の音楽祭」が香川/高松で開催されるのは3回目となる。長年続く同祭が目指すのは、全国のプロのオーケストラ奏者と世界のトッププレイヤーたちが一堂に会して、オーケストラの垣根を越えてアンサンブル作りをすることで、意見を交換し、技術を磨くこと。その研鑽のプロセス(リハーサル、ワークショップ)を公開している点も大きな特徴だ。

N響ゲスト・コンサートマスターとしても活躍し、2019年より音楽監督を務める川崎洋介のもとで取り組むレパートリーや招聘音楽家の顔ぶれも変化してきた。今回は、ゲヴァントハウス管コンサートマスターのヘンリック・ホッホシルト、バイエルン国立歌劇場管ソロチェリストのイヴ・サヴァリらレギュラー陣のほか、トロント響のヴィオラ奏者、テレサ・ルドルフや元マーラー室内管オーボエ奏者の吉井瑞穂らを迎える。国内の参加者は、札幌交響楽団から九州交響楽団まで全国から26人が集う。

研鑽の成果を発表する2つの室内楽演奏会(8/20、8/21 レクザムホール 小ホール)では、モーツァルトやオンスローの五重奏曲、最近再評価が進む19世紀の女性作曲家ルイーズ・ファランクの九重奏曲など、多彩なレパートリーが楽しめる。また、親子で体験できる入門コンサートである「あいうえ音楽会」(8/23 サンポートホール高松)では、地元の高松交響楽団や香川オリーブ少年少女合唱団ともコラボレーションする。そのほか、7月11日、25日にはプレイベントも予定されている。

文:後藤菜穂子
撮影:三浦興一(写真提供:アフィニス文化財団)
アフィニス夏の音楽祭2026 高松
2026.8/16(日)〜8/23(日) レクザムホール(香川県県民ホール)、サンポートホール高松(高松市文化芸術ホール) ほか
【招聘演奏家】
川崎洋介(音楽監督、ヴァイオリン|ナショナルアーツセンター管弦楽団 コンサートマスター/NHK交響楽団 ゲスト・コンサートマスター)
ヘンリック・ホッホシルト(ヴァイオリン|ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 コンサートマスター)
テレサ・ルドルフ(ヴィオラ|トロント交響楽団 副首席奏者)
イヴ・サヴァリ(チェロ|バイエルン国立歌劇場管弦楽団 ソロチェリスト)
吉井瑞穂(オーボエ|東京藝術大学 准教授/元マーラー・チェンバー・オーケストラ首席奏者)
インヒュク・チョウ(クラリネット|漢陽大学 教授/元メトロポリタン歌劇場管弦楽団 首席奏者)
マルテ・レファルト(ファゴット|フォルクヴァング芸術大学 教授/元ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団 首席奏者)
◎プレイベント
披雲閣コンサート(玉藻公園への入園には入園料が必要です)
7/11(土)15:00〜16:00 玉藻公園 披雲閣 〈蘇鉄の間〉
出演:アフィニス夏の音楽祭デュオ[ヴァイオリン:塩加井ななみ(群馬交響楽団)、ヴィオラ:四家絵捺(大阪交響楽団)]、香川オリーブ少年少女合唱団
金管五重奏コンサート(入場無料)
7/25(土)14:00~15:00 ヨンデンプラザ・サンポート
出演:さぬき真鍮管研究所
◎公開リハーサル&ワークショップ
8/17(月)〜8/19(水) レクザムホール内、サンポートホール高松内
◎室内楽演奏会[1]
8/20(木)18:30 レクザムホール(小)
G.オンスロー:弦楽五重奏曲 ハ短調 op.38「弾丸」
ヒンデミット:クラリネット五重奏曲 op.30
H.トマジ :田園風コンセール
W.A.モーツァルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 第3番 K.515
◎室内楽演奏会[2]
8/21(金)18:30 レクザムホール(小)
G.ジェイコブ:オーボエ四重奏曲
K.アホ:ファゴット五重奏曲
L.ファランク:九重奏曲 op.38
◎オープンハウス&あいうえ音楽会
オープンハウス(入場無料)
8/23(日)11:00-13:30 サンポートホール高松(大)ホワイエ
あいうえ音楽会
8/23(日)14:00 サンポートホール高松(大)
問:アフィニス文化財団 03-5797-7135
※その他、ランチタイムイベントもあり。詳細は下記ウェブサイトをご確認ください。
https://www.affinis.or.jp/summerfes_lp

後藤菜穂子 Nahoko Gotoh
桐朋学園大学音楽学部卒業、東京藝術大学大学院修士課程修了。音楽学専攻。英国ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ博士課程を経て、現在ロンドンを拠点に音楽ライター、翻訳家、通訳として活動。『音楽の友』、『モーストリー・クラシック』など専門誌に執筆。訳書に『〈第九〉誕生』(春秋社)、『クラシック音楽家のためのセルフマネジメントハンドブック』(アルテスパブリッシング)他。
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