ケルティック・クリスマス 2025
ホームカミングなケルト音楽の祭典が今年もやってくる

左より:シャロン・シャノン ©Ishida Masataka/リアム・オ・メンリィ ©Ishida Masataka/
クレア・サンズ ©Liadain Kaminska/ポール・ブレイディ/
ザ・ステップクルー・トップ3 with ダン・ステイシー ©Ishida Masataka

 音楽ファンにとって冬の風物詩ともいえるケルティック・クリスマス。ケルト音楽は、アイルランドを中心としたケルト文化圏の音楽。フィドルやフルート、バンジョー、ギターなどの楽器、人間の声、そしてダンス。演者が集まれば、場所を問わずにセッションが始まる。皆で奏でられる音楽は生きることへの賛歌であり、平和への希望だ。彼らの音楽からはクラシック音楽の源流のひとつが、そして20世紀に世界中を席巻するポピュラー・ミュージックの萌芽も感じられる。つまり、ケルト音楽には、ジャンルを超えた音楽の根っこがあるのだ。

 今年は、そんなケルト音楽の魅力を象徴するようなメンバーが集まった。

 セッションの妙技とダンス音楽としてのアイルランド音楽の楽しさを体現するアコーディオン奏者シャロン・シャノン、古の吟遊詩人が現代に出現したらこんな感じに違いないと思わせる孤高の歌い手リアム・オ・メンリィ、フィドルの伝統を今に伝える気鋭のシンガーソングライター、クレア・サンズに加え、すみだトリフォニーホールの公演にはスペシャル・ゲストとしてボブ・ディランにも影響を与えた伝説的シンガーソングライター、ポール・ブレイディも参加する。また、ダンスもケルト音楽に欠かせないアトラクションであることを証明するザ・ステップクルー・トップ3 with ダン・ステイシーの存在も見逃せない。

 まさに“ホームカミング”という言葉が似合うケルト音楽の祭典を、ぜひ一度体験されたし。

文:山崎隆一

(ぶらあぼ2025年11月号より)

ケルティック・クリスマス 2025
2025.12/6(土)17:15 すみだトリフォニーホール
問:プランクトン03-6273-9307 
https://plankton.co.jp

他公演
2025.11/29(土) ハーモニーホールふくい(0776-38-8282)
11/30(日) 東海市芸術劇場(0562-38-7030)
12/3(水) 兵庫県立芸術文化センター(0798-68-0255)
12/7(日) 所沢市民文化センター ミューズ アークホール(04-2998-7777)
※公演により出演者が異なります。詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。