2026年2月10日〜23日に開催される第6回高松国際ピアノコンクールの記者発表が、11月5日に行われた。審査員長の青柳晋、パスカル・ドゥヴァイヨン(フランス)、ソフィア・グルャク(ロシア)の3名の審査員によって、9月16日から21日にかけて映像による予備審査が実施され、この日の記者発表で通過者が発表された。今回、36の国と地域から360名の応募があったという。審査の結果、15の国と地域の54名が出場を決めた。国別で最多となるのは中国・韓国の各11名。次いで日本9名、アメリカ5名、ロシア・フランスから各3名などとなっている。

青柳晋(審査員長)、佃昌道(コンクール組織委員会 事務局長)
青柳晋審査員長は「前回に比べて格段に応募国数が増え、演奏レベルも高く、非常に嬉しく思いました。画質や録音のクオリティが差異がありましたので、我々の判断が絶対だとは言えませんが、今回は古典のソナタの解釈が合否を分けたように個人的には感じました」と予備審査全体についての講評を述べた。
◎第6回高松国際ピアノコンクール予備審査通過者一覧 ※アルファベット順
アレキサンダー・アゲート Alexander AGATE(アメリカ/1994年生)
ポール・エリック・アンダーソン Paul Erik ANDERSSON(リトアニア/1995年生)
セルゲイ・ベリャフスキー Sergey BELYAVSKY(ロシア/1993年生)
ステファン・ボネフ Stefan BONEV(ブルガリア/1993年生)
チャ・ジュンホ CHA Junho(韓国/2005年生)
エカテリーナ・チェボタレヴァ Ekaterina CHEBOTAREVA(ロシア/1997年生)
チェ・ウソク CHOI Wooseok(韓国/1998年生)
チェ・ヨンスン CHOI Young Sun(韓国/1993年生)
チョン・スンホ CHUNG Seungho(韓国/2010年生)
ド・ヨンス DO Yeonsoo(韓国/2002年生)
トメル・ドマーニ Tomer DOMANI(ポルトガル/2001年生)
ロマン・フェディウルコ Roman FEDIURKO(ウクライナ/2004年生)
サミュエル・グリックリッヒ Samuel GLICKLICH(アメリカ/2000年生)
グゥオ・イーミン GUO Yiming(中国/2001年生)
ハ・ギュテ HA Gyu Tae(韓国/1996年生)
細川萌絵(ほそかわ もえ) HOSOKAWA Moe(日本/1998年生)
池邊啓一郎(いけべ けいいちろう) IKEBE Keiichiro(日本/1993年生)
稲積陽菜(いなずみ ひな) INAZUMI Hina(日本/2003年生)
アダム・ジョージ・ジャクソン Adam George JACKSON(イギリス/2003年生)
ジャン・シャン JIANG Shan(中国/2009年生)
ジン・ジェンファ JING Zhenhua(中国/2002年生)
キム・ハヨン KIM Hayoung(韓国/2001年生)
キム・ジョンファン KIM Jeonghwan(ドイツ/2000年生)
倉橋陽土(くらはし はると) KURAHASHI Haruto(日本/2004年生)
ラファエル・キリチェンコ Rafael KYRYCHENKO(ポルトガル/1996年生)
アンドラーシュ・ラカトシュ András LAKATOS(ハンガリー/2004年生)
イ・セボム Lee Saebeom(韓国/1996年生)
リ・ティエントゥオ LI Tiantuo(中国/2003年生)
デルヴァン・リン Delvan LIN(ニュージーランド/1999年生)
リュー・ヤナン LIU Yanan(中国/2004年生)
マー・カー MA Ke(中国/1994年生)
ジョナサン・マク Jonathan MAK(カナダ/1997年生)
丸山凪乃(まるやま なぎの)MARUYAMA Nagino(日本/1999年生)
クリスティーナ・ロム・モディッチ Kristina Romm MODITCH(ロシア/2000年生)
小野寺拓真(おのでら たくま)ONODERA Takuma(日本/2005年生)
ジョスカン・オタル Josquin OTAL(フランス/1992年生)
パク・ヘリム PARK Haerim(韓国/2006年生)
チー・トゥー QI Te(中国/2005年生)
ヴィルジル・ロシュ Virgile ROCHE(フランス/1998年生)
ダニーロ・サイエンコ Danylo SAIENKO(ウクライナ/1991年生)
スン・ハオルン SUN Haolun(中国/2004年生)
鈴木優輔(すずき ゆうすけ)SUZUKI Yusuke(日本/1998年生)
竹澤勇人(たけざわ ゆうと)TAKEZAWA Yuto(日本/1997年生)
ガスパール・ポール・ジュリアン・トマ Gaspard Paul Julien TOMAS(フランス/1997年生)
エリザベス・ツァイ Elisabeth TSAI(アメリカ/1999年生)
クリスティ ・ウー Christy WU(アメリカ/2003年生)
シン・コンヤン XIN Kongyan(中国/2008年生)
ヨ・ユンジ YEO Yoonji(韓国/2004年生)
ドミニク・ヨーダー Dominik YODER(アメリカ/2003年生)
横山瑠佳(よこやま るか)YOKOYAMA Ruka(日本/1995年生)
ユ・テウン YOO Taewoong(韓国/1998年生)
ジャン ・ボーアオ ZHANG Boao(中国/2003年生)
ジャン・ズージェン ZHANG Zijian(中国/1997年生)
ハーモニー・ジュウ Harmony ZHU(カナダ/2005年生)

日本勢では、今年春のショパン国際ピアノコンクール予備予選にも出場していた稲積陽菜、昨年のリーズ国際ピアノコンクールでの活躍が光った丸山凪乃、2023年のピティナ・ピアノコンペティション特級や今年の仙台国際音楽コンクールでいずれもセミファイナルに進出するなど活躍の続く小野寺拓真ら、実力者が出場を決めた。
海外勢では、2022年のジュネーヴ国際音楽コンクールで第2位、昨年のマラガ国際優勝など実績十分のセルゲイ・ベリャフスキー(ロシア)、今年8月のShigeru Kawai 国際ピアノコンクールで第5位入賞のラファエル・キリチェンコ(ポルトガル)、昨年の浜松国際ピアノコンクールで2次予選まで進出したチャ・ジュンホ(韓国)、今年のショパン国際ピアノコンクール予備予選でも存在感を発揮したハーモニー・ジュウ(カナダ)など、楽しみな顔ぶれが揃った。前回の覇者、フィリップ・リノフ(ロシア)は、ヴァン・クライバーン、ショパンと主要コンクールでの活躍が記憶に新しい。来年2月の大会での新たなスターの誕生が楽しみだ。

コンクールは第1次審査〜第3次審査、そして本選の4つのラウンドからなり、瀬戸内海を臨むサンポートホール高松を会場に行われる。
文:編集部
写真提供:高松国際ピアノコンクール組織委員会
第6回高松国際ピアノコンクール
2026.2/10(火)~2/23(月) サンポートホール高松
第1次審査 2/10(火)~2/12(木)
第2次審査 2/14(土)~2/15(日)
第3次審査 2/17日(火)~2/18(水)
本選・表彰式 2/21(土)
入賞者披露演奏会 2/23(月)
◎審査員
青柳晋(日本/審査員長)
ヴィンチェンツォ・バルツァーニ(イタリア)
パスカル・ドゥヴァイヨン(フランス)
海老彰子(日本)
池辺晋一郎(日本)
ヤン・イラーチェク・フォン・アルニム(ドイツ)
ヨヘヴェド・カプリンスキー(アメリカ)
キム・デジン(韓国)
カタジーナ・ポポヴァ=ズィドロン(ポーランド)
アンティ・シーララ(フィンランド)
ウェイ・ダンウェン(中国)
https://www.tipc.jp

