ジュネーヴ音楽院に学び、在学中からスイスやフランスで活動、国内外の名手たちと室内楽で共演する一方、特にモーツァルトとシューベルトを核に据えたシリーズが好評を博すなど、リサイタル活動にも力を注ぐ俣野修子。そして、同じジュネーヴ音楽院に学び、やはり在学中からスイス、イタリア、フランスなどで活動、精力的にリサイタルを開くなど、内外の名演奏家と共演を重ねる奈良場恒美。共に国際的な評価も高い2人の名ピアニストがデュオを結成し、その魅力と音楽性を追求し続けて、今年で30年の節目を迎えた。
東西で開く記念のステージは、もちろん、珠玉の4手連弾作品を集めて。前半はモーツァルトで、「アンダンテと5つの変奏 K501」と「ソナタ ヘ長調 K497」を披露。そして、後半にはシューベルトを置き、「ロンド イ長調 D951」と「4つのポロネーズ D599」から第1番・第3番、「幻想曲 へ短調 D940」を弾く。30年の時間だからこそ醸成された、ピアノデュオの滋味。じっくりと味わってみたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年6月号から)
6/7(日)14:00 王子ホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
6/20(土)18:00 青山音楽記念館バロックザール
問:青山音楽記念館075-393-0011