今井館聖書講堂で久保田チェンバロ工房の新作楽器お披露目コンサート

左:西山まりえ ©Naoya Yamaguchi
右:菅 きよみ

 最近、小規模アンサンブルのための演奏会場として、都内でにわかに人気を集めているのが、駒込にある今井館聖書講堂。六義園に隣接する閑静な住宅街にひっそりと佇む、こじんまりとした響きの良い空間だ。かの内村鑑三ゆかりのこのサロンにこのたび、日本を代表する鍵盤楽器製作家、久保田彰によるルッカース・モデル二段鍵盤のフレミッシュ・スタイルのチェンバロが常設される運びとなった。

 お披露目を任されたのは、チェンバロとヒストリカル・ハープの二刀流で唯一無二の存在感を放つ西山まりえ。12月28日のチェンバロ・リサイタルでは、バードやスウェーリンクなど後期ルネサンスから18世紀のバッハ、ラモーや珍しいバルバトルまで鍵盤音楽の諸相をたどる。翌29日は、フラウト・トラヴェルソの名手、菅きよみとともに、バッハのフルート・ソナタやオトテール、ルクレールなどフランス・バロック黄金期の美しき陰影に彩られたアンサンブルを。何とも贅沢な2日間となる。
文:編集部
(ぶらあぼ2024年11月号より)

久保田チェンバロ工房 Presents 新作お披露目会
名手二人を迎えて贈る珠玉の調べ

西山まりえチェンバロ・リサイタル

2024.12/28(土)13:30 今井館聖書講堂
菅 きよみ × 西山まりえデュオ・リサイタル
12/29(日)13:30 今井館聖書講堂
問:ムジカキアラ03-6431-8186
https://www.musicachiara.com