日本フィルハーモニー交響楽団の正指揮者で、2012年からスイス・ロマンド管弦楽団の首席客演指揮者に就任した指揮者の山田和樹が、2016年9月、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団(POMC)の芸術監督兼音楽監督に就任する。4月3日、現地での会見で明らかになった。
モンテカルロ・フィルは、イーゴリ・マルケヴィチ、ロヴロ・フォン・マタチッチ、ジェームズ・デプリースト、マレク・ヤノフスキらが歴代の指揮者を務め、現在はジャンルイジ・ジェルメッティが芸術監督を務める。
山田はすでに2014年9月から2年間、首席客演指揮者のポストに就いていた。
任期は2016年9月から2019年8月までの3年間。
2015/16シーズンから様々な準備に着手、「年に最低8週間」で、全21回の定期演奏会のうち5、6回を指揮、夏の宮殿コンサートを2回、その他にツアー、録音なども行うという。オペラ公演も指揮する予定。
★山田和樹のコメント★
モナコはフランスに囲まれながらもイタリアにも近く、フランスとイタリア両国の気質を同時に併せ持つオーケストラです。サウンドの明るさが特徴であり、イタリアのオーケストラのようなカンタービレも聴けます。また、もともとオペラのオーケストラなので、音楽をフレキシブルに掴む力にも長けています。
前々音楽監督のクライツベルクさんが病気で亡くなった2011年直後は、オーケストラ全体を悲しみが覆い、その後の方向性も見出せない時期がありましたが、ここ2、3年だけでも著しい進歩を遂げているのが共演の度によく分かります。
特に、現在はポジティヴな雰囲気に溢れていて、自分としても「ここで何か出来る!」という想いを強くしています。
●モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
http://www.opmc.mc
●日本フィルハーモニー交響楽団
http://www.japanphil.or.jp