金川真弓がジョルジュ・エネスク国際コンクール ヴァイオリン部門で優勝

 ルーマニアのブカレストで開催されているジョルジュ・エネスク国際コンクール(The George Enescu International Competition)のヴァイオリン部門(審査員長:ドミトリー・シトコヴェツキー)において金川真弓が第1位を獲得、また木村和奏も第3位入賞を果たした。さらに金川はジョルジュ・エネスク・ソナタ賞(the Best Interpretation of a George Enescu Sonata Award)も受賞。日本勢による優勝は先日行われたチェロ部門の北村陽に続いての快挙となる。(北村陽(チェロ)がジョルジュ・エネスク国際コンクールで優勝

金川真弓 ©Victor Marin

◎ヴァイオリン部門 結果
第1位、ジョルジュ・エネスク・ソナタ賞:Mayumi Kanagawa(日本/アメリカ)
第2位、聴衆賞、委嘱作品最優秀演奏賞:Hyeonjeong Lee(韓国)
第3位:Wakana Kimura(日本)

 ヴァイオリン部門は9月7日より行われ、ファイナルは現地時間16日夜に開催。アラン・ブリバエフ指揮、ジョルジュ・エネスク国立フィルハーモニー管弦楽団と共に、金川はサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を、木村はバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番をそれぞれ演奏した。

 金川は2018年ロン=ティボー国際音楽コンクール第2位、19年チャイコフスキー国際コンクール第4位入賞で一躍脚光を浴びる。これまでに、プラハ放送交響楽団、マリインスキー劇場管弦楽団をはじめとする海外のオーケストラと共演し、22年にはロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団やベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団へデビュー。トランス=シベリア芸術祭やヴェルビエ音楽祭に出演するなど、ベルリンを拠点として活発な演奏活動を展開している。これまでにコリヤ・ブラッハー、名倉淑子、川崎雅夫、ロバート・リプセットの各氏に師事している。使用楽器は、日本音楽財団貸与のストラディヴァリウス「ウィルへルミ」(1725年製)。

 第3位の木村は2001年生まれ、兵庫県出身。第41回ロドルフォ・リピツァー賞国際ヴァイオリンコンクール第2位、シュテファニーホールコンクール2023 in mdw 第1位など海外のコンクールでの実績をもつ。16歳でマウロ・イルラートに師事し、21年からはローター・シュトラウスに、室内楽を22年よりシュテファン・メンデルに師事している。

The George Enescu International Competition
https://concurs.festivalenescu.ro/