ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクールで福田廉之介が第3位

 スイス南部ヴァレー州のシオンで8月25日から行われていたティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクール Concours International de Violon Tibor Varga は、室内楽と協奏曲の2ステージからなるファイナルの審査が、それぞれ現地時間8月31日と9月2日に実施され、福田廉之介が第3位に入賞した。優勝は韓国の14歳、キム・ソヒョン。福田はキム、倉沢茉紘(1次予選出場)とともに、1次予選の課題曲だった当コンクールの委嘱新作(シルヴィア・コラサンティ)の最優秀演奏者賞も受賞した。

第1位 Seohyun Kim(韓国)
第2位・聴衆賞 Raphael Nussbaumer(スイス)
第3位 Rennosuke Fukuda 福田廉之介(日本)

 同コンクールは、ハンガリー出身で、スイスに移住し、シオンでアカデミーを立ち上げるなど、若いヴァイオリニストの育成に尽力したティボール・ヴァルガ(1921-2003)が1967年に創設。今回は審査委員長のオーギュスタン・デュメイのほか、玉井菜採、ステラ・チェン、パヴェル・ヴェルニコフらが審査員を務めた。

 1999年岡山県生まれの23歳。幼少期からオーケストラとの共演を果たす。中学卒業後、スイスにわたり、シオン音楽学校、ローザンヌ高等音楽院を首席で卒業。同音楽院修士課程ではジャニーヌ・ヤンセンに師事。今回は、準地元ととも言えるシオンでの記念すべき入賞となった。さまざまな国際コンクールでの実績も多く、2013年クロスター・シェンタール国際ヴァイオリンコンクール・ジュニア部門での優勝を皮切りに、2014年メニューイン国際コンクール第1位、2018年ハノーファー国際コンクール第4位などの入賞歴がある。
 2020年には日本コロムビアよりCDデビュー。同年、若手音楽家たちによる室内オーケストラ「The MOST」を立ち上げ、クラシック演奏会による地域活性化やクラシック音楽の普及に努めている。

写真提供:Fondation Sion Violon Musique

Tibor Varga Competition
https://sion-violon-musique.ch/en/homepage-concours-en-2/
福田廉之介オフィシャルサイト
https://www.rennosuke-fukuda.com