第64回フェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノコンクールで山﨑亮汰が第3位

 イタリア北部のボルツァーノで8月23日から開催されていた第64回フェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノコンクール Ferruccio Busoni International Piano Competition (審査委員長:イングリッド・フリッター)は、現地時間9月3日にファイナルの審査が行われ、山﨑亮汰が第3位に入賞。ジュニア審査員賞(Junior Jury Prize)も受賞した。優勝は、アルセニー・ムン。

山﨑亮汰のファイナルのステージより

第1位 Arsenii Mun アルセニー・ムン
第2位 Anthony Ratinov アンソニー・ラティノフ
第3位 Ryota Yamazaki 山﨑亮汰

 同コンクールは1949年創設で、2年に一度開催されている。コンクールがナショナリズムや政治的プロパガンダに利用されることに反対するスタンスを貫いており、公式サイトにも出場者の国籍は書かれず、出身地や居住地が記載される。予備審査は、世界12都市で聴衆の前での公開演奏を録画し、その映像をもとに審査をするというユニークなスタイルをとっている。また、今回のボルツァーノでの審査は、ファイナルが複数ステージに分かれているのが大きな特徴。ソロのセミファイナル・ラウンドからスタートし、ソロ・リサイタル形式のファイナル、室内楽のファイナルを経て、3名がグランド・ファイナルに進出していた。山﨑は、協奏曲が課題曲となっていたグランド・ファイナルのステージで、アルヴォ・ヴォルメル指揮ハイドン・オーケストラとの共演で、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏した。

表彰式より

 山﨑は1998年生まれ。2014年にピティナ・ピアノコンペティションで史上最年少タイの15歳で特級グランプリを獲得するなど、ジュニア時代より頭角を現し、2016年にはクーパー国際コンクール(米オハイオ州)で日本人初優勝を果たすなど、受賞歴多数。これまでに、日本フィル、東京シティ・フィルなどのオーケストラと共演。桐朋学園大学を経て、現在は、ロサンゼルスのコルバーン音楽院でファビオ・ビディーニに師事している。

Ryota Yamazaki

写真提供:Fondazione Ferruccio Busoni – Gustav Mahler

Feruccio Busoni International Piano Competition
https://www.busoni-mahler.eu/competition/en/pagina-busoni-en/