アレキサンダーホルンアンサンブルジャパンは、ホルン製作の名門・独アレキサンダー社の楽器を愛する首都圏オケの奏者たちが集まって1999年に結成された。同社創業240周年に贈るサード・アルバム、目玉は吹奏楽や管弦楽の編曲ものだろう。J.ウィリアムズの爽快なファンファーレに始まり、超人気作「フェスティバル・ヴァリエーション」(C.T.スミス)は限界すれすれをいくテクニック、アクロバティックなフレーズの連続だ。《ばらの騎士》組曲(R.シュトラウス)は、10本のホルンが生み出すたっぷりとした量感をもったサウンドが、七色の輝きを放つ。名器と名手のコラボが生む新時代の音像。
文:江藤光紀
(ぶらあぼ2023年5月号より)
【information】
CD『レガシー/アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン』
J.ウィリアムズ(小林健太郎編):オリンピック・ファンファーレとテーマ/小林健太郎:ホルン六重奏曲第1番「インターナショナル・ディストリクト」/C.T.スミス(小林編):フェスティバル・ヴァリエーション/R.シュトラウス(大橋晃一編):《ばらの騎士》組曲 他
アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン
妙音舎
MYCL-00031 ¥3300(税込)