パリの名手たちと紡ぐ極上の響き
2005年に日本人として初めてプーランクのピアノ作品全曲録音を発表するなど、フランス近代音楽のスペシャリストとして知られている岡本愛子。パリ国立音楽院を一等賞で卒業し、ロン=ティボーをはじめ、数々の国際コンクールで入賞を重ねた。そんな彼女が1991年から続けている室内楽シリーズの第11回目。『フランス近代のサロン音楽を集めて』と題し、パリ管弦楽団首席ホルン奏者のアンドレ・カザレ、パリ国立歌劇場管首席フルート奏者のカトリーヌ・カンタン、同管オーボエ奏者のクリストフ・グランデルらの名手を共演に迎える。プーランク「六重奏曲」やルーセル「ディヴェルティメント」などアンサンブル作品に、プーランクのオーボエ・ソナタ、フルートとピアノのためのドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」を披露。さらに岡本のソロでラヴェル「メヌエット」「パレード」、プーランク「エレジー」など、ピアノ作品もたっぷりと聴かせてくれる。独特のエスプリに彩られた、極上の響きが堪能できよう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年10月号から)
10/28(火)19:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:新演奏家協会03-3561-5012
http://www.shin-en.jp