英国出身の名匠が奏でる燻し銀の音色
シリーズ「祈りが音楽になったのではない、音楽こそが祈りだったのだ」第3弾 〜平和を求めて自国を去った作曲家たち〜 にイギリスのピアニスト、ベンジャミン・フリスが登場する。フリスは1989年アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクールに優勝した実力派。ジョン・フィールドの全協奏曲の録音をしたことでも知られる。また、ソロのみならずグールド・ピアノ三重奏団、フリス・ピアノ四重奏団などで室内楽奏者としても活躍している。今回はノクターンの創始者ジョン・フィールドの作品、ショパンの「ノクターン」、19世紀フランスの声楽家・作曲家ポーリーヌ・ヴィアルドの「ショパンのマズルカを基にした歌曲集」で、歌心あふれる香り豊かなピアニズムを披露する。
フリスはベートーヴェンを得意とした巨匠ピアニスト、パウル・バドゥラ゠スコダに「フリスのベートーヴェンは本物だ」と絶賛された。その彼がショパンを軸に据えた選曲で聴き手を作品の内奥へといざなう。
文:伊熊よし子
(ぶらあぼ2023年2月号より)
2023.3/18(土)11:00 14:00 広島/三次市民ホールきりり
3/19(日)14:00 京都/福知山サンホテル
3/23(木)19:00 北海道/函館聖マリア教会 他
問:MCSヤング・アーティスツ mticket@mcsya.org
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