【SACD】Song & Dance /ミューズ・トロンボーン・カルテット

 リーダー格の清水真弓を筆頭に、ドイツなどで活躍するトロンボーン女子たちによる四重奏にユーフォニアムのスパイスを加え、存在感の大きなパーカッションとともに時代も国も様式も超えて「歌と踊り」の音楽を29トラックも集めた魅惑のアルバム。冒頭の作者不詳の16世紀スペイン歌曲集から度肝を抜かれて荘厳な響きに酔いしれ、最後の1曲まで遊び心に溢れて心を掴まれる。特にドビュッシーやラヴェルにシベリウス、ベートーヴェン、ファリャ、ドヴォルザークを堪能した後で、レスピーギ「シバの女王ベルキス」からの怒濤のような終盤の展開には大興奮を禁じ得ない。曲目解説も充実!
文:東端哲也
(ぶらあぼ2022年10月号より)

【information】
SACD『Song & Dance /ミューズ・トロンボーン・カルテット』

作者不詳(高嶋圭子編):「ウプサラの歌曲集」より〈リウ・リウ・チウ、守り人〉/ラヴェル(清水真弓/土井詩織編):3つのシャンソン/レスピーギ(清水編):組曲「シバの女王ベルキス」より〈第3曲「戦いの踊り」〉 他

ミューズ・トロンボーン・カルテット
【清水真弓 土井詩織 遠藤理奈(以上トロンボーン) 児島瑞穂(バス・トロンボーン/ユーフォニアム)】
武田怜奈(パーカッション)

オクタヴィア・レコード
OVCC-00165 ¥3520(税込)