北欧の美しきサウンドを映像と共に
sonoriumは東京・永福町の閑静な住宅街の一角にある、理想的な音響と温かな雰囲気を兼ね備えた小ホール。その白壁に映像を投影し、質の高い演奏を楽しむシリーズ『映像と音楽』は今年で5年目に。今回は、オペラの檜舞台で活躍する一方、フィンランド歌曲の紹介に力を注ぐバリトンの井上雅人と、リサイタル活動の一方、室内楽奏者や伴奏者としても高い評価を受け、楽譜校訂や執筆の分野でも多彩に活躍するピアノの小瀧俊治が登場。「フィンランドの風」と題して、同国の風景の映像と共に、シベリウスの「急流下りの花嫁」やメリカントの「ラドガ」、クーラ「秋の想い」など、独特の空気感を持つ佳品の数々を。さらに、小瀧のソロでシベリウス「樹の組曲」ほか、ピアノ曲も併せて披露される。「注目を集め始めてはいますが、まだフィンランドの音楽作品への馴染みは薄い。その素晴らしさを知ってもらい、美しい風景と共に楽しむことで、フィンランドをより近く感じてもらえれば」と井上はメッセージを寄せている。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年7月号から)
7/20(日) 16:30 sonorium
問 LAULU:laulu.concert@gmail.com
03-3474-1671(FAX)