カンパニーXY『夜はこれから』日本ツアー

“現代サーカス”がいま熱い!

 いま世界中の舞台芸術で熱く注目を集めている現代サーカス。様々なカンパニーが来日するようになり、表現の幅の多様性が、だいぶ日本の人々にも伝わってきた。

Photo:Christophe Raynaud de Lage

 カンパニーXYは、フランスの名門国立サーカス学校(CNAC)出身のアブデルとマフムードを中心に2005年に結成された「ど真ん中のアクロバット&バランスワーク」のスタイルである。シーソーや板など、ごく限られたアイテム以外、舞台上には人体しか存在しない。パフォーマーは誰かの肩の上に、逆回転する映像のような滑らかさで着地(いや着肩?)する。その上へさらに飛び乗ったり、ムササビのように空中で交差したりといったスリリングな技も、ほとんど人力で行っているのである。当然、着地も他のメンバーが受け止める。厚い信頼関係があればこそ、何の恐れもなく身体は宙に舞い、仲間の腕に飛び込んでいけるのだ。それはまるで彼らの合言葉「早く進みたければ一人で、遠くへ行きたければみんなで」を具現するかのごとく、じんわりと観客の胸を打つのである。

Photo:Christophe Raynaud de Lage

Photo:Christophe Raynaud de Lage

 だがもちろん、ただ身体と超絶技巧を見せるだけではない。ダンスを含めた演出も巧みだ。まずダンス部分ではコンテンポラリー・ダンスのロイック・トゥゼを迎え、アクロバットとダンスをより深く融合させ、表現の幅を広げている。
 もうひとつ注目すべきはオード・ギフ&フィリップ・メンシアが指導した「リンディ・ホップ」を取り入れたこと。これは1930年代に流行し、いままたリバイバル人気が高まっているボウルルームダンスのひとつである。名前の「リンディ」とは、ニューヨーク−パリ間の無着陸飛行を成功させた空の英雄リンドバーグのこと。「リンディのように、ひとっ飛び(ホップ)」というわけで、踊っている相手を豪快に振り回し投げ上げる「エアリアル(空中技)」が特徴的なダンスなのである。
 今回は高知・福岡・東京と日本ツアーで各地を巡る。ぜひとも、いま世界の舞台芸術の最先端である現代サーカスを体験してほしい。
文:乗越たかお

Photo:Christophe Raynaud de Lage

Photo:Christophe Raynaud de Lage


【カンパニーXYよりメッセージ動画】

【information】
2017.10/9(月・祝)14:00 高知県立美術館ホール
問:高知県立美術館088-866-8000
http://kochi-bunkazaidan.or.jp/~museum/

2017.10/15(日)15:00 福岡/東市民センター なみきホール
問:福岡市文化芸術振興財団 舞台芸術振興課092-263-6266
http://www.ffac.or.jp/xy/

2017.10/20(金)19:30、10/21(土)15:00、10/22(日)15:00 世田谷パブリックシアター
問:世田谷パブリックシアターチケットセンター03-5432-1515
http://setagaya-pt.jp/