第6回 音楽大学フェスティバル・オーケストラ

名匠のもとに若い力が集結

高関 健 ©佐藤雅英
 首都圏にある9つの音楽大学と東京芸術劇場およびミューザ川崎シンフォニーホールが、互いの協力と交流を目的に、毎年開いている「音楽大学オーケストラ・フェスティバル」。その“特別編”である「音楽大学フェスティバル・オーケストラ」は、各大学の選抜メンバーで構成され、覇気ほとばしる熱演を聴かせている。
 6回目の指揮は、高関健が担当。複雑な楽曲も“楷書”で丁寧に読み解くことに定評がある名匠は、3年前にこのフェスティバルに初めて関わり、「素晴らしい雰囲気を知り、感動した」と言うだけに、「凄まじい演奏になるはず」と意気込みも半端ではない。また、今回は、昨年4月に起きた熊本地震で被災した九州の2つの大学(平成音楽大学・大分県立芸術文化短期大学)からも、メンバーを招聘する。
 メインには、マーラーの「悲劇的」こと、交響曲第6番。8本のホルンや、カウベル、ハンマーなど多彩な特殊楽器を含む大規模な編成ゆえ、なかなか上演に踏み切れない作品だけに、その迫力にも圧倒されよう。さらに、繊細な色彩と動きに溢れたドビュッシーの交響詩「海」も演奏される。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年3月号から)

3/25(土)15:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
3/26(日)15:00 東京芸術劇場 コンサートホール
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200
http://www.kawasaki-sym-hall.jp/
東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296
http://www.geigeki.jp/