オリ・ムストネン(ピアノ)Olli Mustonen, piano

(C)Heikki Tuuli

ラフマニノフ、ブゾーニ、エネスクといった偉大な作曲家の伝統を受け継ぎ、作曲家、ピアニスト、指揮者として一人三役での公演も行うなど非凡な才能を持つ、今日の音楽界において特異な存在である。

およそ35年にわたるキャリアにおいて、自身の非凡なる音楽的見識を発揮し、これまでに、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、ロサンゼルス・フィルハーモニック、シカゴ交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、マリインスキー劇場管弦楽団、パリ管弦楽団のほか、ロンドンの主要オーケストラとも共演している。

2019年、名誉あるヒンデミット賞を授与された。作曲家としての活動が核となり、ピアニストおよび指揮者としてのキャリアを展開させている。2019/20シーズンは、自身の新作《Taivaanvalot》をイアン・ボストリッジ&スティーヴン・イッサーリスとアムステルダムのミュージックヘボウ・アアン・ヘット・アイで初演、その後ウィグモア・ホールと香港でも公演を行った。ボン・ベートーヴェン音楽祭から委嘱された弦楽六重奏曲は2020年に初演された。また、サンクトペテルブルク・フィルとのイタリア公演、南アメリカ・ツアーのほか、イタリア、ルール・ピアノ・フェスティバル、シンガポール、フィンランドの各地でリサイタルを開催した。

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2020/21シーズンより、トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督として同団を率いる。またその他のハイライトは、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団のイン・フォーカス・シリーズのアーティストとしてパーヴォ・ヤルヴィとベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(ピアノ版)を共演しシーズンの幕を開けるほか、2公演を予定し、うち1つは自作のピアノ五重奏を披露する。日本では札幌交響楽団に客演するほか、プラハ・フィルハーモニア、ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団に登場する。また、ワルシャワのショパン協会や東京・春・音楽祭でのリサイタル、スティーヴン・イッサーリスとのデュオ等がある。

世界各地でリサイタルを行い、ペルミのディアギレフ音楽祭、マリインスキー劇場、ドレスデン音楽祭、バークレーのカル・パフォーマンス、シカゴのシンフォニー・センター、ニューヨークのザンケル・ホール、シドニーのオペラ・ハウス等に登場している。スティーヴン・イッサーリスとは30年以上にわたり共演を続け、2019年にはハイペリオン・レーベルより『ショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、カバレフスキー:チェロ作品集』をリリースした。

ベートーヴェン、プロコフィエフ、バルトークのピアノ協奏曲は特に大切にしているレパートリーで、いずれも世界の主要オーケストラと共演を重ねている。オンディーヌ・レーベルから『レスピーギ:ミクソリディア旋法の協奏曲/ローマの噴水』(サカリ・オラモ指揮フィンランド放送交響楽団)をリリースしているほか、プロコフィエフのピアノ協奏曲全集も高評を博す。

ヘルシンキ生まれ。5歳よりピアノ、ハープシコード、作曲を学ぶ。最初にラルフ・ゴトーニに、その後ピアノをエーロ・ヘイノネンに、作曲をエイノユハニ・ラウタヴァーラに師事した。

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