ハーバード&ジュリアード首席卒業のヴァイオリニスト廣津留すみれさんを取材

 9月7日、都内でヴァイオリニストの廣津留(ひろつる)すみれさんにインタビューをしました。廣津留さんは、1993年大分市生まれ。ハーバード大学、ジュリアード音楽院修士課程を共に首席で卒業・修了したという異色の経歴の持ち主。しかも、TVでワイドショーのコメンテーターも務めるユニークな存在として、注目を集めています。

Sumire Hirotsuru

  廣津留さんは、9月4日に所沢市民文化センター ミューズでおこなわれたデア・リング東京オーケストラ(DRT)の特別公演で、師であるジョセフ・リンの代役でメンデルスゾーンの協奏曲を弾き振りしたばかり。当日の演奏はライブ収録されており、1月にCD発売される予定になっています。西脇義訓さん率いるDRTは、従来のオーケストラの常識にとらわれない独特の楽器配置で演奏する楽団ということで、慣れない面もあったかと思いきや、ホールの響きも味方につけて堂々とした演奏を披露していました。
 インタビューでは、「ごく普通の高校生だった」廣津留さんが大分の県立高校からアメリカに渡ることになった経緯から、これまでの道のりについてもお聞きしました。ハーバードとジュリアード、どちらも世界中からエリートが集まる教育機関ながら、学生たちの雰囲気はずいぶん違っていたといいます。他の人の演奏を互いに聴き合って議論するアメリカの教育スタイルから、音楽的にも習得したものが非常に大きかったようです。
 大学院修了後にはニューヨークで起業。教育分野でもハーバード生によるプログラムを日本で立ち上げるなど、幅広い活動をしています。著書には「濃い5分を積み重ねる」「ダメ出しをされたら、論理的に対処する」「いい質問かどうかは関係ない、発言したもの勝ちと理解する」など、現代を生き抜くさまざまな視点を記していますが、インタビューでの話しぶりからも、そうした冷静な判断とポジティブな思考の一端が垣間見えた気がしました。

 余談ですが、廣津留さん、実はニューヨークの家に荷物を残したまま帰国。コロナ禍の影響で行き来できなくなってからも家賃を払い続けていたものの、「さすがにもったいない!」ということで、このたび、信頼のおける友人たちに頼んで“リモート引っ越し”(!)を敢行したそうです。引っ越し作業のタスクを一覧にして、友人たちにそれぞれ割り振ったとか。そのあたりのロジカルシンキングには、「さすが!」と同席した一同、感心しきりでした。

 近いうちに「ぶらあぼ」誌面に初登場予定。どうぞお楽しみに!

廣津留すみれオフィシャルサイト
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