東京二期会《ドン・カルロ》ゲネプロ・レポートvol.2

 2月19日・20日・22日・23日に上演される、東京二期会《ドン・カルロ》のゲネラルプローベ(GP・最終総稽古)が15日と16日に行われました。
 《ドン・カルロ》は、ヴェルディの円熟期である52歳の時の作品で、最高傑作のひとつとされる大作です。壮大な歴史が描かれながら、登場人物の複雑な人間関係によるドラマが展開されていきます。《ドン・カルロ》は全4幕として上演されることもありますが、今回は5幕版(イタリア語)での上演です。
 本公演はドイツ・フランクフルト歌劇場との提携公演で、世界的な演出家デイヴィッド・マクヴィカーさんによる演出です。モノトーン基調のシンプルな舞台ながら、光と闇の使い方が絶妙で、あたかもレンブラントなどの西欧絵画を観ているかのような美しさです。衣装や調度品もきめ細かく高級感にあふれ、上質な舞台を堪能させてくれます。

 16日のGPは20日と23日のキャスト。特筆すべきは山本耕平さんのタイトルロールで、フレッシュで輝かしい声と演技で、新星テノールの登場を強く印象づけてくれました。エリザベッタの安藤赴美子さん、エボリ公女の清水華澄さんほか、男声陣も粒ぞろいの歌手が揃い、ヴェルディ・オペラの大きな感情の起伏を存分に楽しませてくれました。
 指揮はイタリアのガブリエーレ・フェッロさん。今まで来日が少なかったため、日本での知名度は高くありませんが、オペラを中心にヨーロッパで尊敬を集めている名指揮者です。その評判通り、今回ピットに入る東京都交響楽団と舞台の歌手を見事にコントロールして、ヴェルディならではの熱い舞台を作り上げていました。

 全てのスタッフ・キャストに最高レベルのメンバーを得た東京二期会《ドン・カルロ》。総勢150名以上の豪華な舞台は、この冬の大きな目玉公演のひとつと言えましょう。
(文:M.Hayashi 撮影:M.Terashi/TokyoMDE)

《ドイツ・フランクフルト歌劇場との提携公演》
東京二期会オペラ劇場
ヴェルディ《ドン・カルロ》』(イタリア語・5幕版)
<日本語字幕付原語上演>

指揮:ガブリエーレ・フェッロ/演出:デイヴィッド・マクヴィカー

【19日・22日】
フィリッポ二世:伊藤純 
ドン・カルロ:福井敬
ロドリーゴ:成田博之
宗教裁判長:斉木健詞
エリザベッタ:横山恵子
エボリ公女:谷口睦美
テバルド:加賀ひとみ
修道士:三戸大久
レルマ伯爵:大槻孝志
天よりの声:湯浅桃子

【20日・23日】
フィリッポ二世:ジョン ハオ
ドン・カルロ:山本耕平
ロドリーゴ:上江隼人
宗教裁判長:加藤宏隆
エリザベッタ:安藤赴美子(23日は横山恵子に変更となりました)
エボリ公女:清水華澄
テバルド:青木エマ
修道士:倉本晋児
レルマ伯爵:木下紀章
天よりの声:全詠玉

【全日】
6人の代議士
岩田健志、勝村大城、佐藤 望、野村光洋、門間信樹、湯澤直幹

合唱: 二期会合唱団
管弦楽: 東京都交響楽団

2014年2月19日(水)18:30 20日(木)14:00 22日(土)13:00 23日(日)13:00
東京文化会館 大ホール
上演予定時間:約3時間45分(休憩1回を含む)

東京二期会オペラ劇場 http://www.nikikai.net

  • La Valseの最新記事もチェック

    • ソウルのソさんを訪ねて | 川口成彦のフォルテピアノ・オデッセイ 第7回
      on 2020/02/17 at 01:00

      2018年、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで見事第2位に入賞し、一躍脚光を浴びた川口成彦さん。現在、アムステルダムを拠点に演奏活動をおこなう傍ら、世界中の貴重なフォルテピアノを探し求めて、さまざまな場所を訪ね歩いています。この連載では、そんな今もっとも注目を集める若きフォルテピアノ奏者による、ほかでは読めないフレッシュな情報満載のレポートを大公開します! 第7回 ソウルのソさんを訪ねて [&#8230 […]