「第50回 ENEOS音楽賞」表彰式

右より:濱田芳通、佐藤美枝子、谷田部 靖(ENEOSホールディングス 取締役副社長)、
大田勝幸(同 代表取締役社長)、田口 聡(同 常務執行役員) 写真提供:ENEOSホールディングス

「第50回 ENEOS音楽賞」(旧JXTG音楽賞)の表彰式が11月20日、オンラインで開催された。同音楽賞は1971年創設。日本の音楽文化の発展に貢献した個人または団体に贈られる。2020年度は、洋楽部門本賞をソプラノの佐藤美枝子、同部門奨励賞を古楽アンサンブルのアントネッロ、邦楽部門を雅楽演奏グループの伶楽舎が受賞した。

洋楽部門本賞の贈賞理由を、選考委員の関根礼子は「1998年チャイコフスキー国際コンクールでの優勝以来、コロラトゥーラの代表的なレパートリーのほか、ベルカント唱法をベースとしたドラマティックな役柄などにも挑戦してきた。2020年2月、藤原歌劇団《リゴレット》でのジルダ役の演唱も高い評価を得た」とした。
佐藤は「高校在学中からベルカント唱法を貫いてきた。ベルカントオペラを発信し続けるべく邁進していきたい」と語った。

同部門奨励賞の贈賞理由について、選考委員の舩木篤也は「祝祭劇《オルフェオ物語》を舞台化した試みなど、ユニークな活動や企画力などが評価された。前例に囚われない道を歩まれることを奨励する」とし、アントネッロ主宰の濱田芳通は「コロナ禍において、音楽活動を正しい方向へ導いていくことも今後の課題。理屈抜きに音楽が大切であるということを伝えていきたい」と述べた。

邦楽部門を受賞した伶楽舎は1985年に故・芝祐靖によって創設。古典曲の演奏に加え、廃絶曲の復曲や現代作品の演奏にも意欲的に取り組んでいる。子どもや入門者に向けた普及活動などの実績も高く評価された。

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