未来を拓く若きヴィルトゥオーゾ4人の競演
2020年夏に東京文化会館で開催された第18回東京音楽コンクールでは、ピアノ・弦楽器・金管楽器の3部門が審査されたが、その優勝者及び最高位入賞者が、1月11日、再び同会館に集い、オーケストラと協奏曲を奏でる。
ピアノ部門からは、第2位(最高位)を分けた、大崎由貴と谷昂登が出演する。大崎は1993年生まれ。東京藝術大学、ザルツブルク・モーツァルテウム大学修士課程で研鑽を積んだ。2019年、イタリアのピエトロ・アルジェント国際音楽コンクールで第2位入賞。今回はプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を披露する。谷は03年生まれ。現在、桐朋女子高校音楽科(共学)の2年生。20年には、ピティナ・ピアノコンペティション特級銅賞も獲得し、広島交響楽団の定期演奏会にも出演した。リストのピアノ協奏曲第2番でこの日のコンサートのトリを務める。
弦楽部門の第1位はヴァイオリンの前田妃奈。02年生まれ。現在、東京音楽大学付属高校の3年生。19年の日本音楽コンクールで第2位に入賞している。ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番で名技を披露。金管部門の第1位は、トロンボーンの伊藤雄太。1994年生まれ。2017年に昭和音楽大学を卒業した。今回、伊藤は、デンマークの作曲家グレンダールが1924年に書いたトロンボーン協奏曲をとりあげる。共演は、角田鋼亮指揮新日本フィル。東京文化会館から羽ばたく様々な楽器の若き才能たちのフレッシュな演奏に注目したい。
文:山田治生
(ぶらあぼ2021年1月号より)
2021.1/11(月・祝)15:00 東京文化会館
問:東京文化会館チケットサービス03-5685-0650
https://www.t-bunka.jp