クラシック・ヨコハマ 生きる 〜2020 X’mas 若い命を支えるコンサート

ベテランとフレッシュな若手たちが音楽でエールを送る


 第一線の演奏家による名演を通じ、小児がんと闘う子どもたちを支援しようと開かれている「クラシック・ヨコハマ 生きる〜若い命を支えるコンサート〜」。聖夜を前に開かれる今回は、「2020 X’mas 若い命を支えるコンサート」と題し、チェロの山崎伸子やピアノの小林愛実らが、田中祐子指揮の神奈川フィルハーモニー管弦楽団とともに、名協奏曲を弾く。

 毎日新聞社が1996年から続けている「生きる」は、様々なイベントやコンサートを通じて、小児がんへの理解と協力を訴えるキャンペーン。その趣旨を引き継ぎ、若手音楽家に演奏機会を提供する音楽イベント「クラシック・ヨコハマ」の一環として、「若い命を支えるコンサート」を2007年度からスタートさせた。

 13回目となる今回、日本を代表する名手として、国際的に活躍する山崎が登場し、エルガーの協奏曲を披露。エネルギッシュな一方、濃厚なロマンティシズムと透明感を併せ持つ傑作は、「生きる」というテーマにいかにも相応しい。そして、2015年にショパン国際ピアノコンクールでファイナリストとなった気鋭の小林は、ショパンの協奏曲第1番で繊細な感性を聴かせてくれるに違いない。

 また、その年の全日本学生音楽コンクールで入賞した俊英たちもソリストとして出演し、病気と闘う同世代へ向けて、力強い励ましのメッセージを送るのも、このコンサートの恒例に。今年は、どんな新たな才能が瑞々しい演奏を聴かせてくれるのか。楽しみにしつつ、横浜みなとみらいホールへと足を運びたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2020年12月号より)

2020.12/18(金)19:00 横浜みなとみらいホール
問:毎日新聞社事業本部03-3212-0187 
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