全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)が主催し、今年で44回目の開催を迎えたピティナ・ピアノコンペティションの最上位にあたる特級は、8月18日にセミファイナルが第一生命ホールで行われ、ファイナルに進出する4名が決定した。同コンペティションは、予選から含めると、参加者のべ約45,000組にのぼる世界最大規模のコンクール。特級ファイナル・セミファイナルの審査員には、杉本安子(審査委員長)、青柳晋、東誠三、小林仁、松本和将、若林顕など11名が名を連ねている。
ファイナルは、8月21日16時30分よりサントリーホールで開催される。課題曲は、オーケストラ(岩村力指揮東京交響楽団)との共演による協奏曲1曲。4名のうち3名がラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を選択しているのも注目だ。会場では新型コロナウイルス感染防止対策が徹底され、一般の観覧(有料/人数制限あり)も可能となっているほか、YouTubeで無料オンライン配信も行われる。
【ファイナリスト】
1. 谷 昂登(たに あきと)
ファイナル演奏曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 op.30
2003年生まれ。
ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会2010年A1級金賞、2011年B級金賞、2013年D級銀賞、2014年Jr.G級金賞、2017年第8回福田靖子賞選考会第2位。2015年フッペル鳥栖ピアノコンクール第1位、月光賞を最年少受賞。2016年浜松国際ピアノアカデミーコンクール特別賞受賞。故 中村紘子氏の推薦により「題名のない音楽会」出演、佐川文庫にてリサイタル開催。2017年霧島国際音楽祭E.ヴィルサラーゼ氏のレッスンを受講、霧島国際音楽祭賞、堤剛音楽監督賞受賞。2019年チェコ音楽コンクール第1位、第1回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際オンラインピアノコンペティション第1位(前身の「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール」から含め日本人初)。
現在、岡本美智子、鈴木弘尚、永野栄子の各氏に師事。
桐朋女子高等学校音楽科(共学)2年に特待生として在学中。
2. 山縣 美季(やまがた みき)
ファイナル演奏曲
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
2002年生まれ。
2017年ノアンコンクール第1位、ノアン賞受賞。ノアンフェスティバルショパンインフランスに出演。2018年ショパン国際ピアノコンクールin Asiaアジア大会コンチェルト部門金賞、コンチェルト賞受賞。ピティナ・ピアノコンペティションG級全国大会入選。2019年かながわ音楽コンクールユースピアノ部門最優秀賞、神奈川県知事賞、ピアノ部門第1位受賞。いしかわ国際ピアノコンクールjr.Ⅲ部門第1位。ソナタコンクールソナタ全楽章コース銀賞受賞。ベートーヴェン国際ピアノコンクールアジア第1位、若林暢賞などの各賞受賞。
これまでシレジアフィルハーモニー管弦楽団、プリマヴィスタ弦楽四重奏団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団と共演。
現在東誠三、日比谷友妃子の両氏に師事。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学音楽学部1年在学中。令和2年度宗次德二特待奨学生。
3. 尾城 杏奈(おじろ あんな)
ファイナル演奏曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 op.30
4歳よりピアノをはじめる。全日本学生音楽コンクールにて、小学校の部東京大会第1位、中学校の部全国大会第1位。ピティナ・ピアノコンペティションJr.G級ベスト賞、福田靖子賞選考会入選、特級セミファイナリスト。野島稔・よこすかピアノコンクール第3位。マルタ国際ピアノコンクールJapan Piano Open第2位。ポーランドにてトルン交響楽団と共演。学内にて藝大クラヴィーア賞を受賞し、モーニングコンサートにて藝大フィルハーモニア管弦楽団と共演。2019年青山財団奨学生。2020年宗次エンジェル基金新進演奏家国内奨学生。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て東京藝術大学を卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞、藝大クラヴィーア賞を受賞。
現在同大学大学院修士課程1年に在学中。東誠三氏、日比谷友妃子氏に師事。
4. 森本 隼太(もりもと しゅんた)
ファイナル演奏曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 op.30
2004年生まれ。ピティナ・ピアノコンペティション全国大会において、2014年C級金賞、2016年E級金賞、2018年G級金賞。2017年第8回福田靖子賞選考会第1位、福田靖子賞受賞。全日本学生音楽コンクールピアノ部門において、2015年第69回小学生の部全国大会第1位、2017年第71回中学生の部全国大会第2位。2018年Aloha International Piano Festivalにおいて、ソロジュニア部門1位、コンチェルト部門優勝。2019年PIANALE International Piano Academy & Competitionにおいて審査員賞、特別賞KNS Classicalを受賞。これまでに浅井千鶴氏、花谷加奈江氏に師事。現在はピアノを関本昌平氏、ソルフェージュを柴田恭男氏に師事。学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校に在学中。
(プロフィール文は、全日本ピアノ指導者協会ウェブサイトより転載)
ピティナ・ピアノコンペティション特級
https://compe.piano.or.jp/event/tokkyu/
ピティナ ピアノチャンネル PTNA(YouTube配信)
https://www.youtube.com/channel/UCbO_rdgHE5sQOnD5Uokr-Zg
特級ファイナル開催支援基金
https://www.piano.or.jp/info/donation/projects/ptna/final_shien.html