澤畑恵美(ソプラノ)・矢部達哉(ヴァイオリン)・横山幸雄(ピアノ)が贈る 午後の優雅な時間

名手3人が奏でる豊かな音楽で心安らぐひとときを

 19世紀のヨーロッパ音楽は、なんと豊かな感性で聴き手に訴えかけ、こうした不安な毎日の中で心を充足させてくれるのだろう。澤畑恵美、矢部達哉、横山幸雄という、今や日本の音楽界の中でも安定した人気と評価を得ている3人が登場するアフタヌーン・コンサート「午後の優雅な時間」は、その深みのある歌と演奏ゆえに音楽がじんわりと心に染み入り、あらためて名曲の素晴らしさを再確認する時間になるはずだ。

 一人の女性の生涯を8つの歌で辿る「女の愛と生涯」、そして30代初頭のベートーヴェンによる力作「クロイツェル」ソナタでは、歌およびヴァイオリンとピアノとの雄弁な音楽的会話が感動を呼ぶ。さらにシューマン、ブラームス、ショパンのピアノ・ソロ曲では、華麗な音色や激動のドラマに浸ることができるだろう。もちろんそれは、音楽とともに充実した人生を歩んできた“大人の3人”だからこそ生まれるものだ。
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ2020年9月号より)

アフタヌーン・コンサート・シリーズ 2020-2021 後期 Vol.2
澤畑恵美(ソプラノ)・矢部達哉(ヴァイオリン)・横山幸雄(ピアノ)が贈る 午後の優雅な時間
2020.11/12(木)13:30 東京オペラシティ コンサートホール 
8/29(土)発売
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 
https://www.japanarts.co.jp