アーティストメッセージ(7)〜ヤクブ・フルシャ(指揮)


 日本の音楽愛好家の皆さま、こんにちは。

 私たちすべてがコロナウイルスによる前例のない脅威にさらされています。私たちの大切な音楽文化が、特に国際的な、そして大陸を越えての文化交流が停止しています。音楽という創造的な活動がいつ本来の形に戻れるのか定かではありません。

 私たちの多くにとって、音楽活動再開の見通しを立てることがそう簡単ではないため、今は熟慮と回想の時間なのです。何が本当に重要で何が重要でないのかを理解するための時間です。

 私は最近日本の音楽シーンの質の高さを個人的にもより一層感じるようになりました。私の心にも、そして録音としても残すことができたすばらしい思い出となっているからです。

 私はどれほど多くのことを日本で経験したか気がつきました。とてもたくさんのプロジェクトに関わりましたが、そのどれもが他よりも美しいものでした。私にとっては、将来絶対にはずしたくない場所があるとすればそれが日本だということは明らかなのです。

 私は皆さんとまたご一緒する日を待ち遠しく思います。個人的には、私たちが愛してやまないもの、最も刺激的で感動に満ちた最上級のクオリティのクラシック音楽シーンの再生に貢献すべく全力を尽くします。少しでも早く皆さまのために日本で指揮ができることを楽しみにしております。