ショパンの名曲に酔う凝縮された60分
ランチ・タイム前のひととき、人気アーティストによる演奏を、音楽ライター・山野雄大の軽快な解説をナビゲートに楽しむ、第一生命ホールの「雄大と行く 昼の音楽さんぽ」。2015年4月に日本を代表するチェリストの藤原真理を第1回にスタートしたこの人気企画も6年目を迎える。第21回に登場するのは、12年に日本人ピアニストとして最年少でユニバーサル ミュージックよりCDデビューを果たした牛田智大。その後も活躍を続ける彼は18年11月に行われた浜松国際ピアノコンクールで日本人歴代最高位の2位となり、ワルシャワ市長賞と聴衆賞も受賞。昨年は第29回出光音楽賞に輝き、10代最後のアルバム『ショパン:バラード第1番、24の前奏曲』をリリース。同作はそれまでロシアの作曲家を得意としてきた彼が、初めてショパンにフォーカスしたアルバムとして話題を呼び、鍛えられた強い指と精度の高いテクニックに美しい音色が加わったその演奏は高く評価された。
今回の『音楽さんぽ』も期待を抱かずにはいられない注目の “オール・ショパン・プログラム”。作曲家人生そのものを描くような比較的重いテーマを含み、その特徴的なスタイルやイメージが鮮烈に表現されている大作「24の前奏曲」をはじめ、「4つのマズルカ(第14〜17番)」、「舟歌」など魅惑のラインナップ。20歳となった俊英の新たなステージを身近に体験できるはず。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2020年4月号より)
*新型コロナウィルス感染症の感染拡大を考慮し、本公演は中止となりました。(5/7主催者発表)
延期公演を調整中です。詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
【information】
2020.5/22(金)11:15 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net