トリオ・リベルタ in Bunkyo

結成20年の猛者たちが夏を熱くする

左より:中岡太志、松原孝政、石田泰尚

 トリオ・リベルタというグループ名を目にして、アストル・ピアソラの名曲「リベルタンゴ」を思い出していただけると手っ取り早い。今年で結成20年。アグレッシヴ&官能美あふれるこのトリオは、ピアソラのナンバーを軸に演奏するアンサンブルとして2000年に結成されているからだ。

 神奈川フィルのソロ・コンサートマスターや、自身の弦楽アンサンブル「石田組」等の多彩な活動がアツい石田泰尚、優れたアンサンブル・ピアニストでありながら心惹かれる声でヴォーカリストも務める中岡太志、クラシックを軸にさまざまなジャンルの音楽へと命を吹き込むサクソフォンの松原孝政。この3人が20年間で構築してきたレパートリーは、タンゴのみでも70曲に迫り(うちピアソラが半分以上を占める!)、ジャズ、ワールド・ミュージック、クラシック、映画音楽など実に多種多様。彼らの演奏に火を付けるような夏が到来する7月12日、東京・文京シビックホールで行われるライヴは、その中からエッセンスをギュッと絞ってさらに濃厚な味わいに仕上げたようなコンサートだ。

 予定されている曲はモーツァルト、ラフマニノフ、ガーシュウィン、ピアソラ、映画『ピンク・パンサー』のテーマ、ラテンやタンゴの名曲など。演奏を聴きながら心と身体が気分よく揺れるのは間違いなく、結成20周年をみんなで祝う日曜の午後になるだろう。
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ2020年3月号より)

2020.7/12(日)15:00 文京シビックホール
問:シビックチケット03-5803-1111 
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