人気奏者が熱いメッセージを込めたクラシック・エイド
毎日新聞社が1996年から継続している、小児がん征圧キャンペーン「生きる」。がんと闘う子どもたちを支援するためのキャンペーンであり、紙面での情報発信や募金活動のほか、「生きる 若い命を支えるコンサート」を開催し、音楽作品と演奏家たちのエネルギーで闘病者を力づけている。1月には横浜みなとみらいホールで、豪華出演者たちが新年の華やぎと支援のメッセージを熱く伝えてくれる。
今回は、いま最高の人気を集めるふたり、ピアノの仲道郁代とヴァイオリンの石田泰尚が登場することで話題となっている。仲道が弾くのはグリーグのピアノ協奏曲。小学6年から取り組み始めて「アメリカの中学校に転校した際、これを弾いたら喜ばれて一気に溶け込めた」思い出の曲という。「心と心を直接つなぐ音楽の力」を実感できるような、仲道自身の思いもこめられた美しい演奏が聴けそうだ。石田は神奈川フィルのソロ・コンサートマスターで、近年は硬派弦楽アンサンブル「石田組」を結成、11月にはNHKのテレビ番組でフィーチャーされて全国区で評判になった名物奏者でもある。今回は神奈川フィルのメンバーとともにヴィヴァルディ「四季」を取り上げ、独特の美音と音楽への愛があふれるパフォーマンスで、会場を盛り上げてくれるに違いない。
オーケストラは神奈川フィル、指揮者はかつて同楽団で副指揮者を務めていた永峰大輔。さらに、第73回全日本学生音楽コンクールの入賞者も出演予定で、同世代の闘病者に向けて瑞々しいパフォーマンスを披露する。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2020年1月号より)
2020.1/19(日)15:00 横浜みなとみらいホール
問:神奈川芸術協会045-453-5080
http://yokohama.mainichi-classic.jp