祈りに満ちた、美しい旋律とハーモニーがホールを満たしてゆく
「神様の音楽家になりたい」。平和や共存への深い祈りに満ちた作品を手掛け、今年でデビュー30周年を迎えた、作曲家の林晶彦は言う。「永遠への飛翔」と題された、記念コンサート。美しい旋律とハーモニーへ巧みに即興性が織り込まれた、独自の世界観を反映するサウンドがホールを満たす。
1955年、兵庫・西宮市生まれ。17歳で単身渡仏して作曲とピアノを学び、イスラエルやインドへも遊学。89年に世界的パーカッショニスト、ツトム・ヤマシタがプロデュースする京北国際フェスティバルでデビュー。ソロ活動や朗読とのコラボレーション、舞台音楽、オーケストラの作曲など多彩な活動を続けている。
今回は、姜賢玉(ヴァイオリン)、富田牧子(チェロ)、宮村和宏(オーボエ)、吉原圭子(ソプラノ)、植松透(打楽器)ら実力派奏者が集結。林自身のピアノ、女優の鍵本景子による語りを交えて、コンサート・タイトルを冠した新作「永遠の飛翔への四重奏曲」をはじめ、様々な編成のための新作や代表作が紡がれてゆく。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年11月号より)
2019.11/13(水)19:00
東京オペラシティ コンサートホール
問:アヌパモ企画090-1915-4123
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