デイヴィッド・ロバートソン(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

バロックと現代を結ぶ冴えたプログラミング


 アンサンブル・アンテルコンタンポランやセントルイス交響楽団の音楽監督を歴任し、現在、シドニー交響楽団の首席指揮者を務めるデイヴィッド・ロバートソンが新日本フィルに客演し、12月にふさわしいコレッリの「クリスマス協奏曲」を中心に、バロックと現代をつなぐプログラムを指揮する。

 現代音楽を得意とするロバートソンが選んだのはストラヴィンスキー。彼の新古典主義時代を代表する2作品が演奏される。協奏曲「ダンバートン・オークス」は、バロックの合奏協奏曲を模した作品。明快かつモダンなテイスト。「プルチネッラ」は、イタリアのコンメディア・デッラルテに登場するプルチネッラを主人公とし、ペルゴレージらが残した音楽を素材にバレエ音楽として作られ、後に組曲にまとめられた。これも独奏楽器を交えた合奏協奏曲的な音楽となっている。

 バロック音楽では、コレッリの合奏協奏曲ト短調「クリスマス協奏曲」とともに、ヘンデルの合奏協奏曲ト長調op.6-1、オルガン協奏曲第1番が演奏される。オルガン協奏曲では、日本を代表するオルガン奏者、水野均が独奏を務める。

 この演奏会のキーワードに「合奏協奏曲」が挙げられよう。新旧の合奏協奏曲的作品を対比させつつ、才人、ロバートソンが、オーケストラの定期演奏会で演奏されることがすっかり少なくなったバロック音楽をどのように奏でるのか、興味津々だ。また、新日本フィルの首席奏者たちの妙技が楽しみである。
文:山田治生
(ぶらあぼ2019年11月号より)

第614回 定期演奏会 トパーズ〈トリフォニー・シリーズ〉
2019.12/6(金)19:15、12/7(土)14:00 すみだトリフォニーホール
問:新日本フィル・チケットボックス03-5610-3815 
https://www.njp.or.jp/

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