俣野修子・奈良場恒美 ピアノデュオリサイタルシリーズ vol.3

その味わい、まさにヴィンテージ

 30年余りの時間をかけて醸成された、ピアノデュオの奥深さと醍醐味。じっくりと堪能したい。

 共にジュネーヴ音楽院に学び、国際的な評価も高いピアノの名手、俣野修子と奈良場恒美。そんな二人が結成し、長いキャリアを経た今もなお、「進化」と「深化」を続けるデュオが、リサイタル・シリーズ「pianist plus pianist」の第3弾で、ロシアの3大作曲家による魅惑の旋律を紡ぐ。

 音楽院在学中から、スイスやフランスなどで演奏活動を展開した二人は、共に精力的にソロ活動を行い、国内外の名手と共演を重ね、後進の指導にも力を注ぐ。その一方、卓越した音楽性と技巧を備えたピアノデュオとして、その魅力と音楽性を追求してきた。

 ステージでは、まず、チャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」を4手連弾版で。そして、アレンスキーの「組曲第1番」、ラフマニノフ「組曲第1番“幻想的絵画”」から「舟唄」、さらに同じく「組曲第2番」と、2台のピアノのためのオリジナル作品を披露。円熟を極めた名技が、ここに結実する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2019年10月号より)

2019.10/6(日)15:00 大阪/いずみホール
問:大阪アーティスト協会06-6135-0503
http://www.oaa1985.com/

2019.11/14(木)19:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677 
https://www.proarte.jp/