子どもも大人も“新しい音楽”に夢中になる一日
今年も「ボンクリ・フェス」が開催される。「ボンクリ」とは Born Creative、人は生まれながらにして創造的という意味。東京芸術劇場を会場に開催される、世界中の「新しい音」を聴ける1dayフェスティバルだ。作曲家の藤倉大がアーティスティック・ディレクターを務める。
実に多彩な企画が用意されているのだが、中心となるのは「スペシャル・コンサート」。佐藤紀雄指揮アンサンブル・ノマド、ホルンの福川伸陽、エレクトロニクスのヤン・バング、ピアノの萩原麻未、そして大友良英など、大勢のアーティストがつめかける。モートン・フェルドマンの小曲、テリー・ライリーの「In C」をはじめ、坂本龍一、挾間美帆、大友良英、藤倉大らの作品が演奏される。ジャンル無用で「新しい音」がフラットに並ぶのが「ボンクリ」の流儀。
さらに入退場自由の「電子音楽の部屋」や、「ノマドの部屋」「プンクトの部屋」「箏の部屋」「電子楽器工作の部屋」「トーンマイスター石丸の部屋」などのプログラムが館内各所で開催される。
藤倉によれば「すべての人間は子どもの頃、新しい音楽、新しい音が好き。なぜかそのクリエイティヴィティは成長するにつれ失われていく。ボンクリは大人になっても子どものクリエイティヴィティを失わなかったアーティストたちのイベント」。対象は赤ちゃんから大人まで。新しい音楽との出会いと発見が待っている。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2019年8月号より)
2019.9/28(土) 東京芸術劇場
問:東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296
https://www.borncreativefestival.com/
※各イベントの開演時間と会場などの詳細は上記ウェヴサイトでご確認ください。
【編集部よりお詫びと訂正】
2019年7月号 P.162「News & Topics」で、“Born Creative” Festivalの開催日が9月29日となっておりました。9月28日に訂正しお詫びいたします。