15年の軌跡を思い出の楽曲と共に振り返る
英国と日本を拠点に世界的に活躍するピアニスト小川典子。ミューザ川崎シンフォニーホールのホールアドバイザーとして、これまで多彩な企画・演奏で多くの聴衆を魅了してきた。オール・ピアノ・コンチェルトのコンサートをはじめ、ベートーヴェンやモーツァルト、そしてドビュッシーの作品を集めたコンサート、同ホールを丸一日ジャックして行う「Noriko’s Day」など、意欲的かつアイディアに富んだ数々の公演は、このホールを見事に盛り上げている。小川とミューザ川崎の関係も今年で15年目。「ミューザと歩んだ15年」と題して行う今回のコンサートは、これまで小川が同ホールで行ってきた公演で重要な役割を果たしてきたモーツァルト(K.331)やベートーヴェンの「熱情」ソナタをはじめ、彼女が初演を務めた菅野由弘の「水の粒子〜ピアノと明珍火箸のための」、ジョセフ・フィブスの「NORIKOのためのセレナータ」なども演奏される。小川とミューザ川崎のタッグを愛する人々はもちろん、名曲や秘曲好きの方も存分に楽しめる内容となっている。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2019年7月号より)
2019.9/28(土)14:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/