【CD】メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番・第2番 他/ヤン・リシエツキ&オルフェウス室内管

 人気の若手ピアニスト、ヤン・リシエツキが前作のショパンの練習曲に続いてリリースしたのはメンデルスゾーン。どこかショパンをはじめとする同時代の他の作曲家に比べれば軽視されがちな印象があるが、このディスクではメンデルスゾーンの音楽の厳格さ、ヴィルトゥオジティ、メロディの美しさなどあらゆる面が凝縮されており、メンデルスゾーンの再評価に一役買うことになるはず。聴ける機会の少ないピアノ協奏曲が2曲揃っているのも嬉しい。エレガントな音楽運び、美しい音色が魅力のリシエツキとメンデルスゾーンの相性がここまで良いというのも新しい発見だ。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2019年4月号より)

【Information】
CD『メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番・第2番 他/ヤン・リシエツキ&オルフェウス室内管』

メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番・第2番、厳格な変奏曲、ロンド・カプリチオーソ、無言歌「ヴェネツィアの舟歌 第1」

ヤン・リシエツキ(ピアノ)
オルフェウス室内管弦楽団

ユニバーサル ミュージック
UCCG-1833 ¥2800+税