第67回「尾高賞」が決定

藤倉 大
©Seiji Okumiya
 第67回「尾高賞」の受賞作品が、藤倉大の「Glorious Clouds for Orchestra」(2016/17)に決定した。

「尾高賞」は、NHK交響楽団専任指揮者であった故・尾高尚忠の生前の功績を讃え、邦人作曲家による優れたオーケストラ作品を顕彰するために1952年に同楽団によって創設された作曲賞。
 受賞作は微生物の世界を表現した作品で、名古屋フィル、ケルンWDR響など3楽団による共同委嘱。昨年11月にケルンで初演されている。

 藤倉は77年大阪生まれ。15歳で渡英し、これまでにロイヤル・フィルハーモニック作曲賞、芥川作曲賞など数々の作曲賞を受賞している。現在英国在住。今回の受賞に際して藤倉は「悩みに悩んで、1年近くかけて書いた作品。細菌の世界の話で、これに関してはかなりなレベルの研究をしました。こうして尾高賞をいただけるということで、なんだか救われたように感じます」と述べた。
 第67回「尾高賞」の贈呈式と受賞作品の演奏は、5月28日に東京オペラシティ コンサートホールで開催される「Music Tomorrow 2019」(ジュゼップ・ポンス指揮 NHK交響楽団)で行われる。

NHK交響楽団
https://www.nhkso.or.jp/