【CD】ジーバー:リコーダー・ソナタ 全6曲 /小池耕平

 ウィーン出身、ローマやヴェネツィアで活躍したイグナツィオ・ジーバー(1688〜1761)。日本初録音となる6つのリコーダー・ソナタを通じ、謎に包まれたヴィルトゥオーゾ兼作曲家の実像に迫る。第1番の冒頭、聴き覚えある旋律に、「ん?」と反応する人も多いはず。ここを含め、実はヴィヴァルディら他者の作品からの借用も多い。これは当時、普通のことであり、むしろ、同時代の美学を抽出する、れっきとした創作行為だった。小池耕平の温かな音色と、しなやかなプレイは、忘れられた佳品に新たな魂を授ける。チェンバロの鴨川華子とチェロの山本徹によるコンティヌオも、推進力に溢れた快演だ。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ2018年12月号より)

【information】
CD『ジーバー:リコーダー・ソナタ 全6曲 /小池耕平』

イグナツィオ・ジーバー:ソナタ第1番〜第6番

小池耕平(リコーダー)
鴨川華子(チェンバロ)
山本徹(バロック・チェロ)

コジマ録音
ALCD-1182 ¥2800+税

  • La Valseの最新記事もチェック

    • ダヴィデ・ルチアーノ(バリトン)| いま聴いておきたい歌手たち 第12回 
      on 2020/01/17 at 03:20

      text:香原斗志(オペラ評論家) スターダムをのし上がりつつあるバリトンの大器 20世紀までは、バリトンなら彼だ、と太鼓判を押せる歌手がいつも、それも複数いたように思うが、ここしばらくの間、20世紀の生き残りであるような大御所を除くと、絶対的な指標になるようなバリトンがいなかったように思う。ダヴィデ・ルチアーノこそは、久々に現れた大器というべきだろう。 2017年8月、ペーザロのロッシーニ・オペ [&#8230 […]