第57回大阪国際フェスティバル2019 4オケ・スペシャル〜佐渡 裕&4楽団合同オーケストラ〜

大阪“4オケ”全員が出演する圧巻のステージ

佐渡 裕 C)Jun Yoshimura

 大阪国際フェスティバルの「大阪4大オーケストラの響演」は、例年4つのオケ(大阪響、大阪フィル、関西フィル、日本センチュリー響)が腕比べをするような名物企画であるが、2019年は特別企画として、合同演奏のかたちで大作に取り組む。指揮を執るのは佐渡裕。佐渡は兵庫県立芸術文化センター芸術監督として、オペラと演奏会で活躍。高い演奏水準と旺盛な集客力で大成功に導いた。15年にはウィーンのトーンキュンストラー管弦楽団音楽監督に就任し、さらに活動領域を広げている。佐渡はバーンスタインの弟子で、師同様、大編成の作品に滅法強い。長年にわたり毎年「1万人の第九」の名演の立役者になっているのは言うまでもない。
 今回の演目は、そんな佐渡にぴったりのホルスト「惑星」とR.シュトラウス「アルプス交響曲」。演奏者数は「惑星」110人、「アルプス交響曲」130人の予定で、4大オケ楽団員全員がどちらかで演奏することになる。基本的に重複はない。「惑星」には大阪府立夕陽丘高等学校音楽科の合唱80人が加わる。来年はシュトラウスの没後70年で、4大オケは「とことんリヒャルト・シュトラウス」と銘打って、定期演奏会などでシュトラウス作品を積極的に取り上げる。今回の「アルプス交響曲」はその目玉ともなるだろう。
 開演前30分のファンファーレ、アンサンブル演奏、プレトークや終演後のチケット・プレゼント抽選会も楽しみだ。佐渡裕と4大オケ合同の名手たちが、いかに豪華絢爛なサウンドをフェスティバルホールに響かせてくれることか、今から期待に胸が高鳴る。
文:横原千史
(ぶらあぼ2018年12月号より)

2019.4/20(土)15:00 フェスティバルホール 
2018.11/25(日)発売
問:フェスティバルホール チケットセンター06-6231-2221 
http://www.festivalhall.jp/