第37回 ワンダフル one アワー 漆原朝子(ヴァイオリン) & ベリー・スナイダー(ピアノ) デュオ・リサイタル

息の合った二人によるソナタと美しき小品

C)Naoya Yamaguchi, studio Diva
 休憩なしの1時間、名演奏家たちが濃密な響きの時間を提供する人気シリーズ「ワンダフル one アワー」。今回は、日本を代表する国際派ヴァイオリニストとして、檜舞台で活躍を続ける漆原朝子が、気心の知れた名ピアニスト、ベリー・スナイダーと共に登場し、モーツァルトとベートーヴェンの名ソナタを中心に、名曲の花束を届けてくれる。
 東京藝大からジュリアード音楽院に学び、アメリカ・デビューの際には「往年の巨匠を思わせる」と絶賛された漆原。そして、1966年にヴァン=クライバーン国際コンクールで銀賞を獲得、40年以上も第一線を疾走するスナイダー。彼は小曽根真のクラシック奏法の師でもあり、漆原とは20年以上にわたりデュオを組んでいる。
 今回は、モーツァルト唯一の“短調のヴァイオリン・ソナタ”である「第28番 K.304」、明るい陽光に満ちたベートーヴェンの第5番「春」と、対照的な2曲を柱に。イザイが二重奏に編曲した「バラード第1番」、スナイダーのソロによる「ノクターン第16番」や「マズルカ第13番」など、ショパンの名旋律も散りばめる。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ2018年12月号より)

2018.12/19(水)15:00 19:30 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
http://www.hakujuhall.jp/