二期会を代表する旬の歌手たちによるシリーズ・リサイタル「二期会ゴールデンコンサート at 津田ホール」の2013/14シーズンが9月28日に開幕する。
シーズン開幕を飾るのは、テクニックの確かさに加え、豊かな表現力も兼ね備えるソプラノの鵜木絵里。宮本亜門演出『コシ・ファン・トゥッテ』のデスピーナや『愛の白夜』(一柳慧作曲)ダニエル少年で絶賛を博し、また近年、日生劇場国際ファミリーフェスティバルの『アリス』シリーズで、不思議の国のアリスに扮して人気を博すなど、活躍を続けている鵜木の新たな魅力を発見するリサイタル。
本公演では、ホセ・カレーラスも愛した、ロマンティックで劇的なモンポウの名曲「夢のたたかい」ほか、スペインの作曲家の作品を第1部に、後半では、シェイクスピアに材をとった作品がちりばめられている。
WEBぶらあぼでは、読者限定5組10名様をご招待します。
「鵜木絵里」という芸術の形
林望(作家、国文学者、詩人)
今もし、どこかの劇場の音楽監督になって、一人だけソプラノを指名せよと言われたら、私は迷いなく「鵜木絵里」を指名するであろう。一言で言えば、鵜木の歌には全くごまかしがない。明晰な発語、詩の深い理解への努力、そういう歌の根幹に、毫も揺らぎがないのだ。解釈と表現について最も肝心なことは、ごまかさないということだ。鵜木は、英国の歌を歌うときには、純正なイギリス英語の使えるネイティヴの声楽家についてごまかしなく学ぶ。そして舞台でそれがきちんと出来る。こういうことが出来る人は実はほんとうに少ないのである。鵜木の歌唱技術はもとより第一級であるけれど、その技巧の向こうにある「花」、言い換えれば芸術的高みへと希求し努力する姿勢、その真摯で謙虚な人柄を私は深く愛する。されば、今回も各国語の歌を精緻に明晰に歌ってくれるだろうことを、私は信じて疑わぬ。鵜木絵里は、私が無条件に折り紙を付ける希有の歌い手である。
二期会ゴールデンコンサート at 津田ホール 2013/14 SEASON
◆Vol.41「鵜木絵里 ソプラノ」 9/3
2013年9月28日(土) 16:00 津田ホール
出演:鵜木絵里(ソプラノ)、多田聡子(ピアノ)
[予定プログラム]
第1部[Canciones Espanolas]
モンポウ/《夢のたたかい》
レオス/《歌の三部作》
グリーディ/《サン・フアンの朝》
オブラドルス/ 「愛の神よ」「一番細い髪の毛で〜あんたの家のみずがめに」「エル・ビト」
ロドリーゴ/《4つの愛の歌》
第2部[Shakespeare in Love]
クィルター/《5つのシェイクスピアの歌》より
クィルター/《3つのシェイクスピアの歌》
アージェント/《6つのエリザベス朝の歌》より
ベッリーニ/オペラ『カプレーティ家とモンテッキ家』よりジュリエッタのアリア「おぉ幾度か」
ヴェルディ/オペラ『ファルスタッフ』よりナンネッタのアリア「秘密の抜け穴を通って」
トマ /オペラ『ミニヨン』よりフィリーヌのアリア「私は妖精の女王ティターニア」
●入場料金(全指定席・税込)
一般 ¥4,000(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
学生券 ¥2,500(各回10枚限定)
車椅子席 ¥2,500(同伴者1名まで同額)
《ご予約・お問合せ》
二期会チケットセンター
受付電話 03-3796-1831 FAX 03-3796-4710
受付時間:平日10:00〜18:00/土曜10:00〜15:00/日・祝休業
http://www.nikikai21.net/concert/golden_2013.html
《チケット販売》
津田ホール 03-3402-1851
http://tsudahall.com/
【参考音源】
フェデリコ・モンポウ/夢の戦い – 第3番 君の気配は海のよう
ホセ・カレーラス – Jose Carreras (テノール)
ヴィンセンツォ・スカレラ – Vincenzo Scalera (ピアノ)
ロジャー・クィルター/3つのシェイクスピア歌曲 Op. 6
マーク・ストーン – Mark Stone (バリトン)
ステファン・バーロウ – Stephen Barlow (ピアノ)
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