未来の音シリーズvol.27 カルテット・アマービレ

若き4人が挑む「皇帝」とフランス近代二大名作


 めぐろパーシモンホールの好企画、「未来の音」シリーズは、“これからの時代を響かせる、若き演奏家たちの「今」を聴く”という独自のコンセプトのもと、期待の俊英たちを世の中に紹介し続けてきた。
 9月の同シリーズに登場するのは、カルテット・アマービレ。桐朋学園大学に在籍していた篠原悠那、北田千尋(以上ヴァイオリン)、中恵菜(ヴィオラ)、笹沼樹(チェロ)の4人で結成。2016年には難関中の難関であるARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門で第3位という快挙を成し遂げ、その実力はすでに折り紙付き。結成から短期間で緻密にして鮮やかなアンサンブルを獲得している、若き名四重奏団である。
 今回取り上げるのは、ハイドンの「皇帝」と、フランスの二大名作であるドビュッシーとラヴェルの弦楽四重奏曲。カルテットというジャンル全体をも代表するような傑作を3曲集める、実に意欲的なプログラムだ。清新かつエネルギッシュなパフォーマンスで、4人の「今」を存分に聴かせる。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2018年9月号より)

2018.9/30(日)15:00 めぐろパーシモンホール(小)
問:めぐろパーシモンホールチケットセンター03-5701-2904 
http://www.persimmon.or.jp/