ゆったりとした夜の時間を名曲と共に
5シーズン目を迎え、すっかり人気企画として定着した文京シビックホール「夜クラシック」。夜7時半開演、ドビュッシー「月の光」に始まるプログラムがトークを交えて届けられる。
中秋の名月が近づく9月の公演に登場するのは、チェロの宮田大とピアノの金子三勇士。デュオではポンセの「エストレリータ(小さな星)」、ソロではベートーヴェン「月光」第1楽章(金子)、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番より「プレリュード」(宮田)など、ゆったりした夜の時間に似合う曲が並ぶ。メインはフランクのチェロ・ソナタ。両者とも誠実で情感豊かな音楽の持ち主だけに、このフランス系ソナタの傑作で想いをどのように出し合い融合させていくのか、期待は高い。
二人はそれぞれ以前にも同シリーズに出演しているが、この組み合わせでの登場は初めて。曲間のトークでどんな掛け合いが聞かれるのかもお楽しみ。世界をまたにかけるチェロ界、ピアノ界のエースを、リラックスした雰囲気の中で聴く一夜となりそう。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ2018年8月号より)
2018.9/14(金)19:30 文京シビックホール
問:シビックチケット03-5803-1111
http://bunkyocivichall.jp/